信州まるべりーオートキャンプ場(長野県)|温泉地に囲まれた山の中にあるオートキャンプ場

中日本

日本一住みたい「村」ランキングで1位になったこともあるという信州・青木村。地域の中核的な都市である上田市までクルマで約30分。静かな農村地帯の印象とは対照的にIT化が進んでおり、全世帯に光ファイバーが行き渡る。冬季は氷点下20℃まで冷え込むという山間の集落に「信州まるべりーオートキャンプ場」はある。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲「信州まるべりーオートキャンプ場」は夫神岳の麓、北西側の斜面に広がっている。キャンプ場に隣接する登山道を使うと、1時間ほどで山頂まで登れるそうだ。

まるべりー(mulberry)=クワの実という名をつけたキャンプ場は、長野県青木村の郊外にある。キャンプ場のオーナーは、横浜から移住したというご夫婦。たまたま移住先の物件を探していたときに、前オーナーが切り盛りしていた蕎麦屋を訪ねたのが縁となり、蕎麦屋の建物とその裏に広がるキャンプ場を譲り受けた。現在は、ふたりでこの小さなキャンプ場を運営している。

キャンプ場へは上信越道、長野自動車道のいずれを利用した場合も青木村の中心部を通るが、最後の1kmは鬱蒼とした森の中を通過する未舗装の山道で、冬季はスタッドレスタイヤが必須。氷点下20℃まで気温が下がることもあるそうで、路面凍結時は4WD車でもチェーンが必要になるという。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲写真はC/B区画。階段状に整地された区画サイトが通路に沿って連なっている。区画内にクルマを止めてしまうと、やや手狭なスペースだ。

狭い山道を上って、やっとたどり着いたキャンプ場は、夫神岳の登山口駐車場に隣接した標高750mの山中にある。敷地面積は1万2000㎡。野球のグラウンドよりも少し大きいスペースに45区画が連なっている。山の斜面に広がっていることから、高低差はあるが、もともと棚田だったためそれぞれのスペースはフラットで使いやすい。また、わずかに傾斜をつけることで、水はけにも配慮しているそうだ。

一方で木立も多いため、区画内にクルマを止めて大型のテントやタープを広げるような使い方は難しい。大きめのテントやタープを広げたい場合は、隣接する区画を2つ借りるといいだろう。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲C3/C4区画の周辺。2組合同でのキャンプなどに適したペアサイトだ。

また、区画サイト以外にも15組程度を定員とする林間のフリーサイトもある。こちらは場内の一番奥に位置しており、自然の地形をいかした形状となっている。

共用設備は管理棟に隣接する男女別のトイレと、3ヶ所の炊事場。管理棟裏の炊事場は大きな屋根の下にあり、テーブルや椅子、ピザ窯などもある使い勝手のいいスペースだ。

残念ながら入浴設備はないが、村内には信州きっての温泉街が連なっている。最寄りはキャンプ場から3km、クルマで10分。5km圏内まで足を延ばせば、沓掛(くつかけ)温泉や田沢温泉など、歴史のある名湯も楽しめるだろう。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲上段側にある小さな炊事棟。蛇口とシンクが4つだけ用意されたコンパクトなスペース。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲キャンプ場の最上段、フリーサイトへ続く通路。紅葉の時期は特に美しいが、落葉後のふかふかの地面も気持ちいい。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲最上段のフリーサイト。大人数での利用やバイクでのキャンプなどに向いている。トイレや炊事場からはやや遠い。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲キャンプの受付を行う管理棟。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲管理棟の南側には大きな屋根のついた炊事スペースもある。テーブルや椅
子も用意されているので、悪天候時には管理棟と合わせて避難場所としても活用できる。場内の水は地下70mから汲み上げているおいしい地下水だ。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲管理棟脇では薪も販売している。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲管理棟の裏手にある男女別のトイレ。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲広々とした炊事スペース。

信州まるべりーオートキャンプ場

▲キャンプ場から直線距離で山頂まで約4kmという場所にある子檀嶺岳。独特な山体形状から別名・冠者(かんじゃ)岳とも呼ばれており、古くから山岳信仰の山として知られている。

VIEW|景観
十観山や子檀嶺岳(こまゆみだけ)に囲まれた山間のキャンプ場。サイトは木立に囲まれた棚田のような形で階段状に広がっており、いずれもフラットなスペースが中心。

FOOD & DRINK| 食料・飲料
最寄りのコンビニは約3km(クルマで約8分)。8kmほど先の上田市まで足を延ばせば、大型のスーパーマーケットもある。多くの店舗は国道143号沿いにある。

ACCESS |交通
最寄りの高速道路は上信越自動車道・上田菅平IC。キャンプ場までは約20km(クルマで約30分)だ。または、長野自動車道・麻績ICから18km(同約30分)。

ADVICE|ひとことアドバイス
キャンプ場へとアクセスする最後の1kmは幅員の狭い未舗装路(林道)。ランドクルーザークラスだと運転には注意が必要。場内も園路が狭いため、大型車の場合はキャンプ場入口周辺にある「D1」「D2」「D3」エリアが使いやすい。

信州まるべりーオートキャンプ場|SHINSHU MULBERRY AUTO CAMPGROUND
営業期間通年
定休日なし
サイト数区画サイト:45区画 フリーサイト:15組
所在地〒386-1605 長野県小県郡青木村夫神541-1
予約方法電話・WEB・メール
チェックイン13:00~17:00
チェックアウト~11:00
地面芝生・草・土
参考料金4000円(大人2名利用時の税込合計料金)
電話番号0268-49-0001
WEBサイトhttps://rv-park-85.business.site
設備
区画サイト
フリーサイト
AC電源
車両搬入
オートキャンプ
簡易宿泊棟×
水回り付宿泊棟×
ペット
ドッグラン×
焚き火
直火×
炊事場
給湯×
ゴミ捨て
コインシャワー×
風呂・温泉×
洋式水洗トイレ
洗浄機能付き便座×
BBQ設備
洗濯機×
乾燥機×
自販機×
管理棟
24時間管理×
売店
Wi-Fi×
レストラン×
レンタル×
注意営業内容は変更されている場合がございます。詳細は各施設に直接お問い合わせください。

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|テーマで選ぶ全国キャンプ場ガイドブック 2022-2023

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