太平洋を望む180度の大パノラマが広がる「キトウシ野営場」。6月から10月の期間限定で開場される無料の野営場は、スケールの大きな北海道の大自然を堪能できる、ベテランキャンパー向けの絶景キャンプ場だ。
この「キトウシ野営場」があるのは、北海道釧路市の東隣にある釧路町昆布森地区の太平洋沿い。切り立った丘の上に太平洋へ面して東西方向にキャンプサイトが広がっており、どこにテントを設営しても太平洋を見下ろす絶景が堪能できる。
現在は釧路町役場が維持・運営をしており、ありがたいことに利用料は無料。事前の予約も不要で、6月から10月までの開場期間中は誰でもこの絶景の地で、自由にキャンプを楽しむことができる。
この「キトウシ野営場」は、アクセス路もかなりワイルドだ。道道昆布森尾幌線から未舗装の林道を1km走ってやっとたどり着く。路面は乗用車でも走行できる程度に整備されているが、幅員は狭く車両のすれ違いは難しい。ちなみに左右に広がる原生林は野生動物の生息域でもある。野営をする際には食料はもちろん、残飯・生ゴミも車内に保管するなど、野生動物を引き寄せないための工夫も欠かせない。
キャンプサイトはすべてフリーサイト。車両を乗り入れて、好きな場所にテントを設営できる。さらにガードレールや転落防止柵もなく、眺望を遮るものは何もない。目の前に広がるのは、まさに180度の大パノラマだ。
ただし、海沿いにあり、高台の丘の上という地形から、突風や強風が吹くことは容易に想像ができるので、テントやタープはしっかりと固定しよう。野営場の定員は設定されていないが、きっちり並べれば50張位は設営できそうだ。
場内の共用設備は水洗式のトイレと水道を完備した炊事棟があるのみ。トイレは清掃も行き届いており、清潔感があるのもありがたいポイント。場内からは海岸線に沿って西側へ延びる歩道も整備されているので、夕暮れ時に散策するのもいいだろう。
とにもかくにもこの野営場の魅力は、水平線を望む景観だ。きっとほかでは味わうことのできない思い出深いキャンプを楽しめるはずだ。
VIEW|景観
釧路市と厚岸町の中間に位置した、海沿いの丘の上。南側には太平洋が左右180度に広がる。水平線はもちろんのこと、尻羽岬側へ向かって連なる景観もすばらしい。キャンプサイトは決して広くないが、どこに陣取っても絶景を堪能できる。
FOOD and DRINK|食料・飲料
昆布森地区(約5km)に小さな食料品店が1軒あるだけで、付近にコンビニはない。約20km(クルマで約30分)の釧路市内(釧路町とは異なる)が最寄りの市街地だ。
ACCESS|交通
釧路外環状道路・釧路別保ICから約15km(クルマで約20分)。道道142号沿いに「キトウシ野営場」の看板がある。未舗装の狭い林道を1kmほど走ると野営場だ。
ADVICE|ひとことアドバイス
管理人は常駐しておらず、断崖絶壁には柵もない。自然のままの野営場だけに、自分の身は自分で守るに徹しよう。野生動物の多いエリアでもあり、食料や残飯などはしっかりと車内保管したい。
キトウシ(来止臥)野営場|KITOUSHI CAMP GROUND | |
営業期間 | 6月~10月まで |
定休日 | なし |
サイト数 | 特に定員設定なし |
所在地 | 〒085-2273 北海道釧路郡釧路町大字昆布森字来止臥 |
予約方法 | 予約不要(バンガローのみ要電話予約) |
チェックイン | 設定なし |
チェックアウト | 設定なし |
地面 | 草・土 |
参考料金 | 無料 |
電話番号 | 0154-62-2193(釧路町経済部産業経済課商工観光係) |
WEBサイト | https://www.welcome-kushirocho.jp |
備考 |
設備 | |||||
区画サイト | フリーサイト | AC電源 | 車両搬入 | オートキャンプ | 簡易宿泊棟 |
× | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
水回り付宿泊棟 | ペット | ドッグラン | 焚き火 | 直火 | 炊事場 |
× | ◯ | × | ◯ | × | ◯ |
給湯 | ゴミ捨て | コインシャワー | 風呂・温泉 | 洋式水洗トイレ | 洗浄機能 付き便座 |
× | ◯ | × | × | ◯ | × |
BBQ設備 | 洗濯機 | 乾燥機 | 自販機 | 管理棟 | 24時間管理 |
× | × | × | × | × | × |
売店 | Wi-Fi | レストラン | レンタル | ||
× | × | × | × |
注意 | 営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。 |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|テーマで選ぶ全国キャンプ場ガイドブック 2022-2023
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