箒川(ほうきがわ)の渓谷沿いに広がる約5万坪の敷地。このうち、山林などを除いた2万5000坪のスペースに木造のコテージが42棟、区画サイトが80サイトも用意されている規模の大きなキャンプ場が「塩原グリーンビレッジ」だ。
那須火山帯に属する那須塩原には、塩原、板室、三斗小屋など、湯量の豊富な温泉が軒を連ねているが、中でも塩原温泉は開湯1200年という歴史を誇る老舗の温泉郷だ。東京都心から150kmというアクセスの良さもあり、現在でも週末になれば季節を問わず数多くの湯治客で賑わっている。周辺には那須岳、大佐飛山地、高原山などに端を発する美しい河川も多く、釣りや水遊びを楽しみに訪れる方も多いそうだ。
さらに四季折々の変化を楽しめる塩原渓谷や沼ッ原湿原などの見所も豊富。近年はアウトレットなどの商業施設も増え、ショッピングを目的にするファミリー層も増加中だ。つまり、那須塩原は年齢・性別を問わず、誰が訪れても楽しめる観光地として、関東一円から幅広く人が集まる人気のエリアといえるだろう。
もともとは1962年に塩原温泉の湯宿としてオープンしたというこの施設は、1984年からキャンプ場として営業を開始、1987年以降は現在の屋号「塩原グリーンビレッジ」として運営を行なっている、こちらも老舗のキャンプ場。“温泉付き”という魅力あふれるポイントは開業当時からのうたい文句。その泉質の良さから、「キャンプもいいけど、温泉はもっといい」と、温泉目当てのリピーターも多いという。
オートキャンプが可能なエリアは施設の東側。山林を除いた2万5000坪という広大な敷地の約半分がを占める。サイトはすべて区画化されており、約180平米(参考までに13.5×13.5mで約180平米)というグループ向けの大型区画(3区画)を筆頭に、100平米(10m×10m相当)が40区画、80平米が35区画、56平米が5区画、さらにバイク用やRV用区画も用意されている。過半は電源付きだから、スマホや家電品の利用も可能。区画内には所々木々が残されていて、いい具合に目隠しになるのもうれしいポイントだ。さらに場内はドッグフレンドリーだから、愛犬を連れての宿泊も可能だ(なんとペット用の温泉まである!)。
東側のエリアには、開業当初の湯宿の名残となっている男女別の露天風呂「野天のゆ」もあり、こちらはうれしいことに宿泊者専用。キャンプ場利用者は、他にも日帰り温泉の「福の湯」(キャンプ利用者は無料)、貸し切り風呂「展望のゆ」(有料)、同「樽のゆ」(有料)、ペット専用「ペットのゆ」(無料)と、なんと5つ湯が楽しめるので、滞在中は塩原温泉の湯をたっぷりと堪能できるだろう。
なお、紅葉の見頃は10月後半から11月上旬まで。冬季も積雪は少なく、積もっても日なたはすぐにとけてしまうそうだから、チェーン持参ならアクセスも容易だ。さらに電源付きのサイトが主であるため暖房器具も持ち込むことができる。近年はこうした設備の充実さから、冬季の利用者も増加中とのこと。利用予定のある方はぜひ早めに予約することをおすすめする。
VIEW|景観
箒川(ほうきがわ)の渓谷沿いに広がるキャンプ場。開放的なサイトもあれば、山側の林間サイトもある。季節や好みに応じてロケーションを選べるキャンプ場だ。
FOOD &DRINK| 食料・飲料
キャンプ場から5km圏内に複数のコンビニがある。もっとも食料品などを調達する大型スーパーは近隣にはない。現地で調達する場合は、東北自動車の東側、那須塩原市内まで戻る必要がある。
ACCESS |交通
東北自動車道・西那須野ICより国道400号線を経由して約14km、クルマで20分弱の距離だ。黒磯・板室ICからもアクセス可能で、この場合も国道400号線を経由して20kmの距離にある。
ADVICE|ひとことアドバイス
設備の整ったキャンプ場であり、ファミリーやビギナーでも安心して利用できる。またペットフレンドリーなので、愛犬連れのキャンパーにもお勧め。特に秋の紅葉が素晴らしい。
塩原グリーンビレッジ(栃木県) | |
営業期間 | 通年 |
定休日 | なし |
サイト数 | 90区画(他にコテージ42棟あり) |
所在地 | 〒329-2921 栃木県那須塩原市塩原1230 |
予約方法 | 電話またはFAX |
チェックイン | 13:00 |
チェックアウト | 11:00 |
参考料金 | 4300円(56㎡:1100円+大人2名分管理費: 3200円の合計) ※料金はシーズン変動あり |
電話番号 | 0287-32-2751 |
WEBサイト | https://shiobara-gv.net |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2020
SOURCE|CAMP GROUND GUIDE BOOK 2020-2021
Copyright © 2020 Camp Goods Magazine
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