毎日オホーツク海の水平線から太陽が顔を出す日の出岬。道北の景勝地は数多いが、美しい日の出を拝めるのは数えるほど。厳しい冬には流氷も接岸するという雄武町の夏の風物詩ともいえるのが、「日の出岬キャンプ場」のカラフルなテントだ。キャンプ場はどこに陣取っても、目の前のオホーツク海から昇る日の出を堪能できる。
▲東・北側が大きく開けた「日の出岬キャンプ場」。その名の通り、オホーツク海の水平線から太陽が顔を出す瞬間を、テントにいながらにして堪能できる。ちなみに7〜8月は朝4時前後。
「日の出岬キャンプ場」があるのは、その名の通りオホーツク海に面した岬の中だ。周囲は幅400×奥行500mほどの地形がオホーツク海に突き出るような形になっており、付近には展望台や海岸へ下りる階段も用意されている。
キャンプサイトは開放的な芝生の広場にあり、どこにテントを設営するべきか迷うほど広大。北・東の２方向は視界が開けたオホーツク海の景観が広がっているが、なだらかな傾斜に沿って少しずつ高さを増している西・南側には森が広がる。
▲背後の森に向かって傾斜のついているキャンプサイト。場所を選べば水平レベルも気にならない。
斜面に沿って建っているカラフルな建物は、キャンプ場のバンガロー。
キャンプサイトはこの芝生のエリアを利用し、一度に100組がテントを設営できる。地面もきれいな芝生で、森に近づくほど傾斜がついているが、場所を選べば水平レベルも問題ない。
残念ながら広大な芝生の上へ車両を乗り入れてのオートキャンプは不可。車両は目の前の駐車場に止めるという点。
▲共用施設の炊事棟は水道と流しがあるのみ。
キャンプ利用は予約不要で、料金はテントのサイズによって400円または600円。バンガローだけは事前の予約が必要で、こちらは1棟1泊3000円（定員5名）。どちらも駐車場脇の管理棟で受付や支払いを行う。
共用施設は水道と流しが並んだ屋根付きの炊事場と、屋外炉（7基）、さらに建て直されたばかりの清潔感のある水洗式のトイレ棟（洗浄機能付き）。入浴施設は付随していないが、徒歩圏内にあるホテルで日帰り入浴も可能で、天然温泉の露天風呂も楽しめる。
▲トイレ棟は近年建て直しされたばかりで、洗浄機能付き水洗式の洋式トイレが24時間利用できる。
ただし、キャンプ場の周辺にはコンビニやスーパーがないため、飲料・食料、燃料や薪などはキャンプ場に到着する前に準備した方がいいだろう。
厳しい冬を耐える北海道のキャンパーにとって、短い夏は特に貴重な時間だ。このため、夏休み期間はどこのキャンプ場も賑わうが、「日の出岬キャンプ場」もまた例外ではない。
半径50km圏内には野営場を含めて20を超えるキャンプ場があるが、海岸沿いのキャンプ場は数えるほどしかない。道外からの利用であれば、ぜひともピークシーズンを少しだけ避けるなど、時期を調整して利用するのがいいだろう。
▲岬にある展望施設からは絶景のオホーツク海を望む。手前には灯台跡もある。
▲バンガローの利用者がいない時は、園路の駐車帯にクルマを止めることも可能だ。
▲場内に入浴設備はないが、近くにある「ホテル日の出岬」の日帰り入浴を利用できる。（写真提供：雄武町）
▲「ホテル日の出岬」にある天然温泉・雄武温泉のお湯は露天でも楽しめる上、サウナもある。（写真提供：雄武町）
▲キャンプ場の受付となる管理棟。
VIEW｜景観
35kmにも及ぶ雄武町の海岸線の中で、オホーツク海に500mほど飛び出した日の出岬に位置する。東・北方向は視界の開けた芝生の広場になっており、反対側は樹木の生い茂った森。
FOOD and DRINK｜ 食料・飲料
キャンプ場は興部町と雄武町の中間点にある。コンビニやスーパーはどちらに向かっても11〜12km（クルマで約12〜13分）。飲料・食料は事前に用意した方がいい。
ACCESS ｜交通
道北の稚内市内からは約180km（クルマで約3時間）、網走市内からは約150km（約2時間30分）、札幌市内からは約280km（4時間超）。道東・道北を周遊の途中で利用するといい。
ADVICE｜ひとことアドバイス
周辺の観光スポットはけっして多くないが、「神門（じんもん）の滝」はおすすめ。市街から車で約40分ほどの深い山中に、高さ約30mから豪快に打ちつける滝しぶきと轟音は迫力満点だ。
| 日の出岬キャンプ場｜HINODE-MISAKI CAMP GROUND | |
| WEBサイト | 日の出岬キャンプ場 |
| 所在地 | 〒098-1703 北海道紋別郡雄武町字沢木 |
| 営業期間 | 6月～9月 |
| 定休日 | なし |
| 電話番号 | 0158-85-2044（営業期間中） |
| サイト数 | フリーサイト：100組、宿泊棟：10棟 |
| 参考料金 | 600円（大人2名利用時の税込合計料金） |
| 予約方法 | 予約不要（バンガローのみ要予約） |
| チェックイン | 12:00〜15:00 |
| チェックアウト | 10:00 |
| 地面 | 芝生 |
| 備考 | テント(1張：5人用以上)：600円 テント(１張：4人用以下)：400円 バンガロー(1棟：定員5名)：3000円 |
| 設備 | |||||
| 区画サイト | フリーサイト | AC電源 | 車両搬入 | オートキャンプ | 簡易宿泊棟 |
| × | ◯ | × | × | × | ◯ |
| 水回り付宿泊棟 | ペット | 共用ドッグラン | 焚き火 | 直火 | 炊事場 |
| × | ◯ | × | × | × | ◯ |
| 給湯 | ゴミ捨て | シャワー | 風呂 | 洋式水洗トイレ | 洗浄機能付き便座 |
| × | × | × | × | ◯ | ◯ |
| BBQ設備 | 洗濯機 | 乾燥機 | 自販機 | 管理棟 | 24時間管理 |
| ◯ | × | × | × | ◯ | × |
| 売店 | Wi-Fi | レストラン | レンタル | ||
| × | × | × | × | ||
| 注意 | ※営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。 ※掲載されている写真は取材時のものです（以下のPUBLISHED参照）。現況と異なる場合がありますので、必ず最新の状況を施設で確認してください。 |
PHOTO｜KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT｜KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED｜2020
SOURCE｜Camp Goods Magazine vol.13
Copyright © Camp Goods Magazine
本WEBサイトにて掲載されている写真及びテキストの無断転載を禁じます。
コメント