2022年7月にオープンしたなかりという「グランピングONTAKE」は、「ホテル木曽温泉こがねの湯」に付随した宿泊施設だ。名古屋市内からはクルマで約2時間半。中央自動車道を経由してアクセスできる。掛け流しの天然温泉にテントサウナ、さらに通年営業のグランピングだけでなくオートキャンプ場まで完備した、小さいながらも設備の整った施設である。

▲グランピング場やオートキャンプ場の受付を兼ねるホテル棟。ホテルの客室は22室。愛犬と一緒に泊まれるペットフレンドリーな客室も用意されている。(写真は露天風呂の清掃時間帯にホテルの許可を得て撮影したもの)
御嶽山(おんたけさん)は標高3067mを誇る長野・岐阜県境を跨いだ活火山。独立峰としては富士山に次ぐ高さを誇り、古くから山岳信仰の対象として拝められてきた。
その勇壮な山体を見上げる木曽町の一角に「ホテル木曽温泉こがねの湯」がオープンしたのは2022年7月。グランピング施設の「グランピングONTAKE」も同時に営業を開始し、さらに8区画だけのオートキャンプ場も開設された。
ホテル名にもある「木曽温泉」は、黄金色にかがやくお湯が特徴。ナトリウムやマグネシウムを豊富に含み、空気に触れることで黄金色に変化することから、お湯を目あてにやってくるリピーターも数多い。

▲内湯(手前)と露天風呂(奥)。日帰り利用もできる温泉には、シャンプーやリンスなども用意されている。
グランピング場やキャンプ場の中心に位置するホテルでは、その天然温泉をぜいたくにも源泉かけ流しにしたお湯がある。露天風呂・(水着着用による)混浴露天風呂まで揃い、さらにグランピング場にはテントサウナも用意されているから、アウトドアを満喫した後も、しっかりと“整う”ことができるだろう。
ドーム型テントを用いたグランピング施設は、ホテルの南側に隣接しており、ウッドデッキの上に7棟の宿泊棟が配置されている。
テントとはいっても、ベッドやソファー、暖房設備や冷蔵庫にテレビまで完備しており、ホテルの一室といっても過言ではない快適な空間だ。

▲ラグジュアリーなドーム型テントを設営したグランピング棟。東側(窓の先)には谷を見下ろす絶景が広がっている。
さらに驚くのはそれぞれの棟に個別の温水洗浄機能付きの水洗トイレまで完備している。
あくまでもキャンプにこだわる場合は、西へ200mほど離れた場所に8区画のオートキャンプ場もある。
こちらも場内に炊事・トイレ棟(温水洗浄機能付き)を備えている上、電源(3区画)も用意されている。

▲8区画が用意されたオートキャンプ場。内、3区画には電源も用意されている。雪中キャンプを望むキャンパーには長野周辺では数少ない選択肢のひとつ。
グランピングやキャンプ場を利用するとホテル内にある温泉も入り放題だから(キャンプ場利用者は3名まで無料)、好みや予算に応じて宿泊スタイルをチョイスするのがいいだろう。
長野・木曽エリア周辺では貴重な通年営業ということで、あえて積雪期に取材を行ったが、夏季もまた魅力あふれる施設であることは間違いない。

▲ウッドチップの上にデッキをこしらえ、その上にラグジュアリーなドーム型テントを設営したグランピング場。

▲グランピングのドームテントにはデッキ上にテントを広げたバーベキュースペースもある。

▲冬季は一面が銀世界となる「グランピングONTAKE」。窓付きの側面パネルはカーテン付き。天気のいい日は日差しをたっぷり取り込むことができる。

▲ドーム型テント内には冷蔵庫や湯沸かし用のポットも用意されている。ホテルライクな設備だ。

▲周辺には御岳ロープウェイもあり、標高2000m以上の高地まで一気にかけ上がることができる。運が良ければ雲海を見ることができるだろう。

▲オートキャンプ場のセンターハウスには、流し台やトイレ(男・女別)、ゴミステーションが用意されている。トイレはグランピング場同様、温水洗浄機能付きの洋式水洗トイレ。

▲グランピング場のセンターハウス。冬季はセンターハウスの室内でバーベキューを楽しむこともできる。

▲源泉かけ流しの温泉は、男女別の内風呂、露天風呂に加え、水着や湯浴み着用で利用できる混浴露天風呂がある。湯温は概ね40度前後だが、混浴露天風呂は36〜38度程度のぬる湯に設定されている。

▲グランピング場、キャンプ場のそれぞれにセンーハウスが用意されている。グランピングのセンターハウスにはシャワールーム、トイレもある(トイレはドームテントの各棟にもあり)。各種レンタル品も用意されている。
VIEW|景観
「ホテル木曽温泉こがねの湯」に隣接するグランピング施設は、眺望の開けた谷側に位置する。目の前の森が視界を一部遮るため御嶽山を棟内から見上げることはできないが、200mほど離れたオートキャンプ場も含めて、開放感のある広々とした高原の景観に囲まれている。
FOOD and DRINK| 食料・飲料
山間にあるため、付近にコンビニやスーパーは少ない。最寄りのコンビニは施設から約20km(クルマで約30分)の木曽福島地区にある。食料品などは片道14kmほどの距離にある道の駅三岳でも調達できる。
ACCESS |交通
名古屋方面からの場合は中央自動車道・中津川ICから国道19号を経由して約75km(クルマで約90分)。東京方面からの場合は同・伊那ICから約50km(同60分)。冬季は特にスタッドレスタイヤなどの装備が必須だ。
ADVICE|ひとことアドバイス
隣接したホテルにある「黄金の湯」はぜひ堪能して欲しい。男女別の湯は内風呂と露天風呂の2種類。さらに“ぬる湯”の混浴(水着着用)大露天風呂もある。大露天風呂は湯温が低いため冬季はちょっと肌寒い。上がり湯は男女別のお湯でしっかり暖まろう。ちなみにホテルで食事の利用も可能。これまた山の中とは思えない絶品の料理が楽しめる。
グランピングONTAKE |GRAMPING ONTAKE | |
WEBサイト | https://www.kiso-onsen.com |
所在地 | 〒397-0101 長野県木曽郡木曽町三岳瀬戸ノ原9-57 |
営業期間 | 通年 |
定休日 | 不定休 |
電話番号 | 0264-25-6688 |
サイト数 | 区画サイト:8区画 グランピング:7棟 |
参考料金 | 2万6000円〜(グランピング1棟貸し・平日・1〜2人) |
予約方法 | WEBまたは電話 |
チェックイン | 15:00~18:00(グランピング) ※キャンプ場のチェックインは13:00~18:00 |
チェックアウト(グランピング) | 10:00 ※キャンプ場のチェックアウトも10:00 |
地面 | ウッドデッキ(グランピング) |
備考 | キャンプサイト(1区画):4400円〜 グランピング(1棟):2万1600円〜 |
設備 | |||||
区画サイト | フリーサイト | AC電源 | 車両搬入 | オートキャンプ | 簡易宿泊棟 |
◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ ※グランピング |
水回り付宿泊棟 | ペット | 共用ドッグラン | 焚き火 | 直火 | 炊事場 |
◯ ※ホテル | ◯ | × | ◯ | × | ◯ |
給湯 | ゴミ捨て | シャワー | 風呂(温泉) | 洋式水洗トイレ | 洗浄機能付き便座 |
◯ | ◯ | ◯ ※ホテル内浴場 | ◯ ※ホテル内浴場 | ◯ | ◯ |
BBQ設備 | 洗濯機 | 乾燥機 | 自販機 | 管理棟 | 24時間管理 |
◯ | × | × | ◯ | ◯ | ◯ |
売店 | Wi-Fi | レストラン | レンタル | ||
◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
注意 | 営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。 |
掲載されている写真は取材時のものです(以下のPUBLISHED参照)。現況と異なる場合がありますので、必ず最新の状況を施設で確認してください。
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|Camp Goods Magazine vol.23
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