北海道にある湖の中ではもっとも標高が高いことから“天空の湖”とも呼ばれる然別湖畔の北岸に位置する「然別湖北岸野営場」。毎年夏季限定でキャンパーの受け入れをしており、天気のよい日は満天の星に抱かれながら、静かな夜を楽しむことができる。
然別湖(しかりべつこ)は、“カヌーイストの聖地”とも呼ばれる美しい天然の湖だ。北海道内ではもっとも高い標高(810m)にある湖で、最深部の水深は約100m。周囲は大雪山国立公園に属した原生林が取り囲み、太古の昔から連綿と続く豊かな自然を今に伝えている。
湖は約3万年前の噴火で川がせき止められて出来たものと考えられており、周囲は13kmほど。複雑な湖岸線には合計9つの湾があり、湖の中央には“パワースポット”としても知られる小島「弁天島」が浮かんでいる。
野営場のある周囲の森には絶滅が危惧されるエゾナキウサギやオジロワシ、ミサゴ、クマゲラ、アオサギなどの貴重な野生動物たちが生息するなど、まさに自然の宝庫だ。もちろん、周囲の森には敬遠したい野生動物も生息しているため、食料やゴミなどの管理は徹底した上で利用してほしい。
野営場の管理は鹿追町から委託された、然別湖畔のネイチャーセンター職員が行っている。キャンプ利用時の料金は大人1名250円、子どもは150円。場内への車両の乗り入れは不可で、駐車場からキャンプ用のカートなどを利用して好みの場所まで荷物を運ぶ。管理棟で運搬用のリヤカーの貸し出しも行っているので、荷物の運搬そのものは、さほど苦労しないだろう。
テントは湖畔の水際を除けば自由に設営できる。開けた場所を選んでも、木々が邪魔をして湖面が覗ける程度だが、それでも美しい然別湖の魅力は十分に堪能できる。
地面は短く刈り込まれた草地だ。自然地形のままであるため、フラットな場所は少なく、現地に着いたらしっかり下見をしよう。湖畔は急な天候悪化も十分に考えられるので、ペグは長めのしっかりとしたものを準備したい。
共用設備は炊事棟(2ヶ所)とバイオトイレのみ。夜間の照明類は炊事棟が22時まで点灯しているだけで、以降は漆黒の闇夜になる。天気さえ良ければ、満天の星が頭上に広がっているはずだ。
VIEW|景観
最寄りのコンビニは、鹿追町内にあり約31㎞(クルマで約35分)。スーパーは同瓜幕地区にあり、約23㎞(同約26分)。燃料類は町内のホームセンターで購入できる(薪の販売はしていない)。
FOOD & DRINK|食料・飲料
道東自動車道・十勝清水ICから約50km(クルマで約60分)。帯広市内からも1時間超。パールスカイライン(道道85号)沿いにあり、野営場の入口にある駐車場に車両を止めて入場する。
ACCESS|交通
キャンプ場は道道52号(屈斜路摩周湖畔線)沿いにある。付近に高速道路はなく、釧路市内からは約92km(クルマで約90分)。網走市内からも約65km(同約70分)の距離にある。アクセス路が山間にある52号のみとなるため、通行止めなどの情報に注意しよう。
ADVICE|ひとことアドバイス
カヌーイストにとっては“聖地”とも呼ばれる然別湖。湖畔にある「然別湖ネイチャーセンター」ではカヌーのレンタルやスクールも利用できる。ここまできたらぜひ、カヌー体験も試してみてほしい。
然別湖北岸野営場|SHIKARIBETSUKO HOKUGAN CAMPSITE | |
営業期間 | 7月1日~9月30日 |
定休日 | なし |
サイト数 | フリーサイト:約100組 |
所在地 | 〒081-0344 北海道河東郡鹿追町然別湖畔 |
予約方法 | 予約不要 |
チェックイン | 設定なし |
チェックアウト | 設定なし |
地面 | 草・土・砂 |
参考料金 | 500円(大人2名利用時の税込合計料金) |
電話番号 | 0156-66-4034(鹿追町役場商工観光課) |
WEBサイト | https://shikaoi.net/detall/43 |
設備 | |||||
区画サイト | フリーサイト | AC電源 | 車両搬入 | オートキャンプ | 簡易宿泊棟 |
× | ◯ | × | × | × | × |
水回り付宿泊棟 | ペット | ドッグラン | 焚き火 | 直火 | 炊事場 |
× | ◯ | × | ◯ | × | ◯ |
給湯 | ゴミ捨て | コイン シャワー | 温泉 | 洋式水洗トイレ | 洗浄機能 付き便座 |
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BBQ設備 | 洗濯機 | 乾燥機 | 自販機 | 管理棟 | 24時間管理 |
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売店 | Wi-Fi | レストラン | レンタル | ||
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注意 | 営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。 |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|全国キャンプ場ガイドブック 2022-2023
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