奥琵琶湖の湖畔沿いに広がる20区画の小さなオートキャンプ場。冬季はかなり冷え込むそうだが、その分夏の間は湖面を駆け抜ける風が心地よいそうだ。日差しを遮る木立が少ないため、タープを持参して、夏のキャンプを楽しもう。管理人によると、意外にも1年を通して風はあまり強くないそうだ。
樹齢80年を超えるような老桜から初々しく花を咲かせている若木まで、約800本の華麗なソメイヨシノが立ち並ぶ海津大崎。最盛期には美しい花が咲いてピンクに染まったトンネルのようになり、近畿圏全域から花見客が集まる。“日本のさくら名所100選”にも選ばれた琵琶湖きっての景勝地ともいえる場所だ。温暖化の影響もあり、近年は開花も若干早くなっているが、例年の見頃は4月上旬だそうだ。
この海津大崎の桜は1936年に大崎トンネルが完成したのを記念して旧海津村(現高島市)が植樹したもの。今も滋賀県道557号西浅井マキノ線沿いの湖岸約4kmにわたって桜並木が連なっている。
「二本松キャンプ場」は、その海津大崎から2kmほど北側に走った西浅井マキノ線沿いの湖岸に位置するオートキャンプ場だ。桜並木が道路とキャンプ場を隔てており、道路から1段下がった湖岸の敷地に細長くキャンプ場が広がる。花見の時期にはテントの上に満開の桜が広がるようなロケーションであり、キャンプ場内には花見用観光船の桟橋も備わる。
キャンプ場の楽しみは、もちろん桜だけではない。付近は“琵琶湖八景”のひとつ、“暁霧・海津大崎の岩礁”としても知られる場所であり、琵琶湖随一の岩礁として群青色の湖水、遠くに望む竹生島というすばらしい景観が目前に広がっている。
水質もよく、2019年まではキャンプ場の名称に「水泳場」という言葉が加えられていたほどだ(注意:監視員不在のため、現在は水泳場としては営業していない。泳ぐ場合は十分な注意を)。
キャンプサイトはすべて区画化されており、車両の乗り入れも可能だ。占有スペースは概ね10×7m。中央を通路として残せば、湖岸側と山側の両方を使用できる。
もっとも、サイトは決して広くはないので、なるべくコンパクトなテントを使うのがいいだろう。地面は全区画ともに粒の小さな砂利と砂が中心。ペグの食いつきもよくないので、長めのペグを用意していこう。
VIEW|景観
琵琶湖北部の湖岸に面した水辺のオートキャンプ場。場内は開放的なロケーション。水質がよく、以前は水泳場にもなっていた。春は桜の下で花見を兼ねたキャンプも可能。
FOOD and DRINK|食料・飲料
周囲に店舗はほとんどない。最寄りのコンビニは約4.6km(クルマで約11分)。大型のスーパーは高島市の市街地(約14km、同約25分)まで行く必要がある。
ACCESS|交通
名古屋方面からの場合は、北陸自動車道・木之本ICから、国道を経由して約16km、クルマで約20分だ。キャンプ場直前の湖岸道路は幅員が狭く、自転車も多いので注意。
ADVICE|ひとことアドバイス
湖岸の敷地を利用した細長い形のキャンプサイトになっており、あまり大型のテントには向かない。コンパクトな装備で楽しもう。
二本松キャンプ場|NIHONMATSU CAMP GROUND | |
営業期間 | 通年(※但し、7月〜9月までの繁忙期の週末はキャンプ宿泊不可。この時期のキャンプは要事前問い合わせ) |
定休日 | なし |
サイト数 | 区画サイト:20区画 |
所在地 | 〒529-0721 滋賀県長浜市西浅井町大浦大門 |
予約方法 | 電話のみ |
チェックイン | 13:00 |
チェックアウト | 10:00 |
地面 | 砂・砂利 |
参考料金 | 5500円(おとな2名利用時の税込合計料金) |
電話番号 | 0749-89-1083( 予約問い合わせ専用) |
WEBサイト | http://okubiwako-resort.co.jp/publics/index/21/ |
備考 | 利用料:4000円(1区画/定員4名まで) 駐車料金:1500円(普通自動車) / 500円(バイク)※1台あたり レンタルテント:3000円 ※1張 |
設備 | |||||
区画サイト | フリーサイト | AC電源 | 車両搬入 | オートキャンプ | 簡易宿泊棟 |
◯ | × | × | ◯ | ◯ | × |
水回り付宿泊棟 | ペット | ドッグラン | 焚き火 | 直火 | 炊事場 |
◯ | ◯ | × | ◯ | × | ◯ |
給湯 | ゴミ捨て | シャワー | 風呂・温泉 | 洋式水洗トイレ | 洗浄機能付き便座 |
× | ◯ | ◯ | × | ◯ | × |
BBQ設備 | 洗濯機 | 乾燥機 | 自販機 | 管理棟 | 24時間管理 |
× | × | × | ◯ | ◯ | × |
売店 | Wi-Fi | レストラン | レンタル | ||
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注意 | 営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。 |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOT
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|テーマで選ぶ全国キャンプ場ガイドブック 2022-2023
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