試張してわかった大人気テントの設営手順|テンター・オルタスS

テント・シェルター

3本のメインフレームに、張り具合を調整できる4本のテンションポールを組み合わせたユニークな構造のドーム型テントが「オルタスS」だ。

韓国テンター社製のこのテントは、日本ではオレゴニアンキャンパーでお馴染みのトラウター社が輸入代理店となり、テンタージャパンとして10月6日より国内での販売を開始した。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲展開すると、室内高は高さ2.5m(!)と窮屈さとは無縁の快適な空間が完成する。なお、日本仕様では「等高線デザイン」「YKK製ジッパー」「TPUウインドウ2枚」が標準装備されている。

ユニークなのは見た目だけではない。「オルタスS」は3本のアーチポールと、4本のテンションポールを連結させるという構造になっており、合計7本のポールを6ヶ所で連結させることで極めて高い剛性を確保している。

しかも、各ポールに設けられた「V.A.S(. Volume Adjustment System」と呼ばれるアジャスト(調整)機能により、7本のポールを自由に伸縮させることができ、設営後でも簡単に張り具合を調整できるという大きな特徴も備えている(テンションポールは最大8.5cm、アーチポールは最大10cmまで。テント全体では最大17cmまで調整可能)。

このため、夏冬による生地の伸び縮みを調整でき、誰でも簡単に“ピン張り” ができるというのである。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲冬期は透明のTPUウインドウ(本体付属)を取り付けることで、まるでピクチャーウインドウのように快適なテントの中から外の景色を楽しむことができる。

展開時の形状はドーム型というよりもトンネル型に近く、横に寝かせた円筒形のようなデザイン。標準ではグランドシートが付属していないが、前後の入口はフルメッシュにしたり、透明のフルTPUウインドウにしたり、季節・気候に合わせて好みで調整できるようになっているのも特徴のひとつといえるだろう。

また、この「オルタスS」は本体同士を連結することが可能で、複数を連結させたり、前室や寝室として拡張できるベスタビュール「オルタスV」を取り付けたりすることも可能だ。

もちろん、「オルタスS」を中心に、前後に「オルタスV」を連結させるといった贅沢な組み合わせも楽しめる。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲「オルタスS」と組み合わせるベスタビュール「オルタスV」。

ちなみに韓国では「オルタスS」よりも少し高さを下げた「オルタスT」(W425×D360×H215cm、重量13.2kg)もリリースされているが、日本国内への導入に関してはアナウンスされていない。

とにもかくにも、ミリタリースタイルからグランピングまで、スタイルを選ばず、しかも誰でも簡単に設営できるのが、この「オルタスS」。

メーカー発表によれば気温マイナス45℃のモンゴルでもテストを重ねてきたというから、装備をしっかりと揃えれば厳冬期の日本でも快適なキャンプが楽しめそうだ。

▲本体左右下部や上部にベンチレーションを備える「オルタスS」。前後の出入口はフルクローズ、フルメッシュ、透明TPUウインドウの3種類を使い分けることができる。

【オルタスS 設営の手順とポイント】

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲テント本体、7本のポール、付属品などが入った収納袋。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲収納袋から出したテント本体を広げていく。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲最初に3本のアーチポールを組んでテント本体のスリーブに通していく。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲アーチポールの6ヶ所に専用のコネクターを取り付ける。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲中央のアーチポールの部分だけペグダウンすると本体が動かなく設営が簡単になる。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲センターアーチポールに取り付けるコネクター2個は日本未発売の「オルタスT」と共用になっており、下側の穴が「オルタスS」用。またテンションポールのアジャスターはテントの出入口側に来る方向で差し込むこと。センター側にしてしまうと、設営後に調整ができなくなる。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲センターアーチポール2ヶ所をペグダウンしただけでも、すでに自立している「オルタスS」。雨天後は逆さにして乾燥させるのも容易。

テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)オルタスS(ORTUS S)

▲ガイロープや自在のかわりに「オルタスS」には標準でウエビングガイテープが4本付属するため、張り調整が簡単だ。

POINT
設営時にテンションポールが入りにくく、かなり力を入れてコネクターに差し込んだ。後日、販売元に確認したところアーチポール下部のアジャスターを調整してポールの長さを調整することで力を入れずに差し込めるとわかった。テンションポールを差し込むのが大変な時は、アーチポール側のアジャスターを緩めたり締めたりしながら、試してみよう!

ABOUT TENTER|テンターとは
2022年にスタートした韓国光州広域市発のテントブランド。「ステイテント・スタディテント」をコンセプトとして、ユニークな形状のテントを発案。韓国ではオルタスSを一回り小型にした「オルタスT」も販売されている。

SPECIFICATION
ブランドテンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper)
モデルオルタスS(ORTUS S)
サイズ約W5000×D3300×H2500cm(組み立て時)
約W750×350×240cm(収納時)
素材フライ:70Dリップストップナイロン(耐水圧:3000mm)
ポール:6061アルミニウム合金
(メイン:φ19mm / テンションポール:φ16mm)
重量約11.3kg
価格25万3000円 (税込)
WEBhttp://www.tenter.jp/(10月中旬サイトOPEN予定)

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|CAMP GOODS MAGAZINE vol.33
※本WEBサイトにて掲載されている写真及びテキストの無断転載を禁じます。

関連記事

新着記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


人気ランキング

  1. 1

    キャンプ・アンド・キャビンズ山中湖(山梨県)|2023年、もっとも注目すべきキャンプ場がグランドオープン

  2. 2

    REI(アメリカ)|スタイリッシュなアウトドア用品店

  3. 3

    キトウシ(来止臥)野営場(北海道)|断崖絶壁から太平洋を見下ろす「上級者向け」絶景の野営場

  4. 4

    電波の届かないキャンプ場でも、これで安心!|スターリンクローム(STARLINK ROAM)

  5. 5

    朝霧Camp Base そらいろ(静岡県)|富士山・西麓に今夏オープン! 早くも大人気となりつつある注目スポット

最近の記事

  1. キャンプグッズ・マガジン vol.37|6月28日発売

  2. もっと気軽にバイクで楽しむアウトドアスタイル 手ぶらで楽しむ“焚き火時間”|ロイヤルエンフィールド・ハンター350

  3. キャンプグッズ・マガジン vol.36|4月30日発売

  4. キャンセル分追加募集中【5月25日〜26日】LAND CRUISER CAMP OUT FUJI 2024|ランドクルーザー・キャンプアウト富士2024

  5. キャンプグッズ・マガジン vol.35|2月29日発売

TOP