3本のメインフレームに、張り具合を調整できる4本のテンションポールを組み合わせたユニークな構造のドーム型テントが「オルタスS」だ。
韓国テンター社製のこのテントは、日本ではオレゴニアンキャンパーでお馴染みのトラウター社が輸入代理店となり、テンタージャパンとして10月6日より国内での販売を開始した。
ユニークなのは見た目だけではない。「オルタスS」は3本のアーチポールと、4本のテンションポールを連結させるという構造になっており、合計7本のポールを6ヶ所で連結させることで極めて高い剛性を確保している。
しかも、各ポールに設けられた「V.A.S(. Volume Adjustment System」と呼ばれるアジャスト(調整)機能により、7本のポールを自由に伸縮させることができ、設営後でも簡単に張り具合を調整できるという大きな特徴も備えている(テンションポールは最大8.5cm、アーチポールは最大10cmまで。テント全体では最大17cmまで調整可能)。
このため、夏冬による生地の伸び縮みを調整でき、誰でも簡単に“ピン張り” ができるというのである。
展開時の形状はドーム型というよりもトンネル型に近く、横に寝かせた円筒形のようなデザイン。標準ではグランドシートが付属していないが、前後の入口はフルメッシュにしたり、透明のフルTPUウインドウにしたり、季節・気候に合わせて好みで調整できるようになっているのも特徴のひとつといえるだろう。
また、この「オルタスS」は本体同士を連結することが可能で、複数を連結させたり、前室や寝室として拡張できるベスタビュール「オルタスV」を取り付けたりすることも可能だ。
もちろん、「オルタスS」を中心に、前後に「オルタスV」を連結させるといった贅沢な組み合わせも楽しめる。
ちなみに韓国では「オルタスS」よりも少し高さを下げた「オルタスT」(W425×D360×H215cm、重量13.2kg)もリリースされているが、日本国内への導入に関してはアナウンスされていない。
とにもかくにも、ミリタリースタイルからグランピングまで、スタイルを選ばず、しかも誰でも簡単に設営できるのが、この「オルタスS」。
メーカー発表によれば気温マイナス45℃のモンゴルでもテストを重ねてきたというから、装備をしっかりと揃えれば厳冬期の日本でも快適なキャンプが楽しめそうだ。
▲本体左右下部や上部にベンチレーションを備える「オルタスS」。前後の出入口はフルクローズ、フルメッシュ、透明TPUウインドウの3種類を使い分けることができる。
【オルタスS 設営の手順とポイント】
POINT
設営時にテンションポールが入りにくく、かなり力を入れてコネクターに差し込んだ。後日、販売元に確認したところアーチポール下部のアジャスターを調整してポールの長さを調整することで力を入れずに差し込めるとわかった。テンションポールを差し込むのが大変な時は、アーチポール側のアジャスターを緩めたり締めたりしながら、試してみよう!
ABOUT TENTER|テンターとは
2022年にスタートした韓国光州広域市発のテントブランド。「ステイテント・スタディテント」をコンセプトとして、ユニークな形状のテントを発案。韓国ではオルタスSを一回り小型にした「オルタスT」も販売されている。
SPECIFICATION | |
ブランド | テンター×オレゴニアンキャンパー(TENTER×Oregonian Camper) |
モデル | オルタスS(ORTUS S) |
サイズ | 約W5000×D3300×H2500cm(組み立て時) 約W750×350×240cm(収納時) |
素材 | フライ:70Dリップストップナイロン(耐水圧:3000mm) ポール:6061アルミニウム合金 (メイン:φ19mm / テンションポール:φ16mm) |
重量 | 約11.3kg |
価格 | 25万3000円 (税込) |
WEB | http://www.tenter.jp/(10月中旬サイトOPEN予定) |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|CAMP GOODS MAGAZINE vol.33
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