「溶岩石」とは火山が噴火したときに吹き出した溶岩が冷えて固まったものだ。アクアリウムなどでも使用されることもあるが、じつは肉を焼くなどの調理においても有用であることから、「オールドマウンテン」ではいち早くこの溶岩石を使った焼肉プレート「マジックストーン」を商品化してきた。
遠赤外線の効果により、旨味や栄養分を中に閉じ込めたまま、食材の表面と中をほぼ同時に焼き上げることができるという、溶岩石ならではの特徴を活かした製品として数多くの“肉食系”グルメキャンパーに愛されてきた。

▲ウッドボードは一つひとつ職人の手によるハンドメイドで生産されている。(写真提供:オールドマウンテン)
もっとも、無機質な岩の塊を焼肉用のプレートとして製品化するのは、じつは思っているほど簡単なことではなかったそうだ。
開発の過程では気泡の状態や厚み、デザインなどの点を中心にさまざまな試作品を製作、当初は石に彫りを入れたものや丸型のものなども試された。
最終的に気泡の多い素材を使い、厚みを2.7cmにすることで低温調理でも火がしっかり通り、表面はパリッと中は柔らかく焼き上がり、さらに余分な油を落とすという焼肉プレートが完成。

▲素材の厚みや気泡の大きさなども試行錯誤して製品化された「マジックストーン」。食材の中と外を短時間でパリっと焼き上げることができる。
その後、墓石のようなルックスだけではなかなか世の中に浸透しないだろうと考え、知人のアドバイスを取り入れて、ウッドボードと組み合わせた「マジックストーン」が誕生した。
現在は一般販売モデルにはオーク材を使い、イベント限定品としてウォルナット材を使った限定品をラインナップしている。
「一番美味しくお肉を焼くことのできるプレート」と自負する製品はこうした試行錯誤の上に完成されたのである。

▲マジックストーン(オーク)。溶岩石は2.7cmの厚みがあるため、低温で火がしっかり通り、驚く程柔らかく美味しく焼き上げることが出来る。

▲マジックストーン(オーク)。ウッドアンダーには熱した溶岩石を乗せることもできる。ステーキ屋さんのようにテーブルで調理する事も可能(ウッドアンダーは焦げて黒くなる)。
SPEC | |
ブランド | オールドマウンテン(OLD MOUNTAIN) |
モデル | マジックストーン(オーク) |
価格 | 1万450円(税込) |
WEB | https://www.oldmountain.jp |
ABOUT OLD MOUNTAN|オールドマウンテンとは
「オールドマウンテン(old mountain)」は、島根県を拠点にしながら、全国に熱狂的なファンを抱えるガレージブランド。上質なアウトドアライフを楽しむために、カーミットチェア用のカスタムパーツ、オリジナルデザインのアウトドア商品を開発している。
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|CAMP GOODS MAGAZINE vol.31
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