hime(ハイム)|波佐見焼の老舗窯元が生み出した、陶磁器で作った新しいスタイルの食器

特集

「hime」と書いて「ハイム」と読む。長崎県波佐見町にある窯元が生み出した、まったくあたらしい食器ブランドだ。金属製の調理器や樹脂製の食器が多い中、あえて陶磁器による食器・調理器の開発に挑んだのは、社内の有志で構成されたキャンプ好きのメンバーたち。地元長崎県の協力も得ながら、見た目だけでなく、ちゃんと屋外でも使える耐久性を併せ持った焼き物を作り出した。

▲「ハイム」は薪ストーブの中に入れても調理ができる。元々藍染窯の代表が自宅の薪ストーブで使うために試作品を作っていたことがあり、現在の「ハイム」の高い耐熱性を実現する原点にもなっているそうだ。

▲「ハイム」は薪ストーブの中に入れても調理ができる。元々藍染窯の代表が自宅の薪ストーブで使うために試作品を作っていたことがあり、現在の「ハイム」の高い耐熱性を実現する原点にもなっているそうだ。

九州を代表する陶磁器のひとつ「波佐見焼」

伊万里焼や有田焼、唐津焼など、焼き物の産地として、全国的にも広く知られている九州。波佐見焼(はさみやき)も、長崎県波佐見町で400年以上も前から連綿と作り続けられてきた九州を代表する陶磁器のひとつである。

▲製品は釉薬に浸してから本焼成へ。作業の大半は職人によるハンドメイド。

献上品として扱われることの多かった有田焼に対し、波佐見焼は庶民が日常で使える食器として長らく親しまれてきており、近年は特にデザインやカラーに力を入れる窯元が増えている。

まるで北欧の食器のようなカラフルでスタイリッシュな波佐見焼の食器は、都心のセレクトショップなどでも扱われており、陶磁器におけるトレンドのひとつとして注目を集めているようだ。

「ハイム」はその波佐見焼の窯元のひとつである藍染窯が昨春から展開を始めたアウトドア向けの新ブランド。社内のキャンプ好きが「もっと陶磁器の良さを知ってもらいたい」という思いから発案され、長崎県の窯業技術センターの協力を得ながら開発、試行錯誤を重ねながら、焼き物による新しいスタイルの器を生み出した。

陶磁器ではあるが、割れにくく、焚き火などの直火でも使え、持ち運びも容易なことが特徴になっている。

たとえば急激な温度差を与えても割れることがないように、「ハイム」では350 度までの温度差に耐えられる耐熱・耐久性の高さを実現。JIS規格における熱衝撃性でも最高評価を得ている。

乱暴に扱うことを推奨するわけではないが、燃焼中の焚き火に直接あてるなど、キャンプシーンでは当たり前の使い方をしても、「ハイム」ならまったく心配ないそうだ。

▲シェラカップは陶磁器製の器と専用のハンドルを組み合わせたもの。金属製のシェラカップと同様にさまざまな使い方ができる。

▲シェラカップは陶磁器製の器と専用のハンドルを組み合わせたもの。金属製のシェラカップと同様にさまざまな使い方ができる。

個性あふれるカラーもラインナップ

また、従来の陶磁器のイメージにとらわれずに、ブルーやパープルといった個性あふれるカラーも用意されているので、既存のギアや食器とトーンを合わせることもしやすい。

特に優しい風合いのカラー「グレージュ」は男女を問わず人気が高い。ミリタリーからモダン、ヴィンテージまでスタイルを問わずさまざまなキャンプサイトと組み合わせることができると評判なのだという。

▲成形のチェック後「hime」のロゴ刻印を加えていく。

もちろん、もっともこだわったのは、“なんでもおいしく食べられる調理器”であること。焼く・炊く・煮る・蒸す・燻すなどさまざまな調理方法に対応し、ごはんをおいしく炊けるだけでなく、肉や魚をジューシューに焼きあげるなど、素材の魅力を最大限引き出すように工夫されている。

現在は「ドナベ・スキレット・ソロ(土鍋)」「トウバン・グリル・ソロ(陶板)」「オーバル・ソロ(楕円型土鍋)」などを中心にラインナップしており、屋外でも屋内でも使える調理器として全国のキャンプ用品専門店などで手に入れることができる。

なお、焼き物ということから誤って落としてしまうことを心配する人もいるだろうが、「ハイム」では万一の場合に備えた割れ保証も付帯。製品の角を丸めて割れにくくしただけでなく、誤って割ってしまった場合も購入から1年以内であれば、1回限り無料で新品に交換してくれるというサービスも提供している。

陶磁器で作ったシェラカップなど、意欲的な作品もあるので、興味のある人はぜひWEBサイトをのぞいてみてはいかがだろうか。

▲製品は最初に粘土液体状にした上で、機械を使って型に流し込む。

▲藍染窯の工房内にあるガス窯。陶磁器は磁器と陶器に分類されるが、「ハイム」の製品はその両方の良いところを組み合わせた陶磁器だ。

▲焼き上げ後の製品のバリを落とすのも手作業だ。

焼く、炊く、煮込む、蒸す、燻すを楽しめるコンパクトな土鍋

BRAND|ハイム
MODEL|ドナベスキレット・ソロ
SIZE|φ175×H90mm
COLOR|ブラック、ホワイト、カーキ、グレージュ、スモーキーパープル、アイスブルー
PRICE|5280円
焼く、炊く、煮込む、蒸す、燻す調理に対応できるコンパクトな土鍋。焚き火にかけた後に細かな火加減調整をしなくても料理が美味しくできるように厚みを工夫。アウトドアでも冷めにくいように高い蓄熱性と保温性にもこだわった品。そのままテーブルに出せる見栄えも◎。ソロキャンプには1つ。ファミリーやグループキャンプなら料理1種につき1つの使用がおすすめ。対応熱源は直火、オーブン、レンジ(IHは不可)。熱衝撃試験摂氏350度クリア。

材料をまるごと調理できる楕円形の万能クッカー

BRAND|ハイム
MODEL|オーバル・ソロ
SIZE|W235×D100×H65mm
COLOR|ブラック、ホワイト、カーキ、グレージュ、スモーキーパープル、アイスブルー
PRICE|5280円
ブロック肉や魚、長い野菜など、素材を丸ごと料理できる楕円形の調理器。細長い形状のため熱源の上で効率よくスペースを使える。トウバンと規格・サイズを合わせているため、熱々になったオーバルをテーブルの上に置く際にトウバンを鍋敷きのように使うなど、2つの製品を組み合わせても使用できる。対応熱源は直火、オーブン、レンジ(I Hは不可)。熱衝撃試験摂氏350度クリア。

お肉も野菜もジューシーに焼ける両面使いの万能陶板

BRAND|ハイム
MODEL|トーバングリル・ソロ
SIZE|W97×D227×H17mm
COLOR|ブラック、ホワイト、カーキ、グレージュ、スモーキーパープル、アイスブルー
PRICE|2640円
肉も魚も、野菜まで美味しく焼ける万能陶板。両面に釉薬を施してありどちらでも使えるリバーシブル。ジューシーに焼くことも、きれいな焼き目をつけることも可能。熱伝導の時間を追求した厚さと、アウトドア料理も冷めにくくする高い蓄熱性と保温性を誇る。細かな火加減の調整をしなくても、柔らかくジューシーなお肉が焼き上がる上、網の下から垂れた肉汁を「肉汁だまり」でキャッチ。野菜などの食材も焦げにくく美味しく調理できる。ソロキャンには1枚。ファミリーやグループには人数分を使用するのがおすすめ。対応熱源は直火、オーブン、レンジ(IHは不可)。熱衝撃試験摂氏350度クリア。

ぬくもりのある陶磁器製のシェラカップ!

BRAND|ハイム
MODEL|シェラカップS/M
SIZE|Mサイズ:φ142×H47mm / Sサイズ:φ118×H42mm
COLOR|ブラック、ホワイト、カーキ、グレージュ、スモーキーパープル、アイスブルー
PRICE|Mサイズ:2090円、Sサイズ:1980円
陶磁器製のシェラカップ。別売の専用ハンドルを組み合わせるとシェラカップ同様の使い勝手になる。なお、底には十字型の溝がついており、直火にも対応。「割れそう」「かさばる」といったイメージをなくすために、Mサイズ、Sサイズ共に持ち運びの際にハイム製のドナベに収納できる設計となっている。対応熱源は直火、ガス、オーブン、レンジ(IHは不可)。熱衝撃試験摂氏350度クリア。

まろやかな旨みと優しい甘味を感じさせる自然塩シリーズ

BRAND|ハイム
MODEL|ムーンスパイス・シリーズ
PRICE|810円
「ハイム」オリジナルのアウトドアスパイスシリーズ。長崎県上五島で新月と満月の日にだけ汲み上げた海水で作った自然の塩。まろやかな旨味に加え、優しい甘味を感じさせる。「満月」はどんな料理にも合う塩。特にご飯との相性は抜群。万能塩胡椒の「月食」は食欲をそそるおいしさ。ハーブソルトの「新月」は肉料理・魚料理の旨味を引き立てるハーブの香りが特徴。

運搬時に便利な専用ケース

BRAND|ハイム
MODEL|オリジナルケース
PRICE|3960円~4180円
クッション性のある生地を使った専用ケース。ドナベスキレット・ソロ、トウバングリル・ソロ、オーバル・ソロに適応した各専用モデル。アウトドアギアのケースに定評がある「&NUT」の監修、製造。

▲オリジナルケース

ハイム製品を手に入れることができる直営店「No.1210」
波佐見町の町内にある藍染窯の直営店舗。他の陶磁器と共に「ハイム」製品も取り揃えている。店内にはカフェも併設しており、お茶を飲みながらゆったりすることもできる。
店舗名| No.1210
住所|長崎県東彼杵郡波佐見町湯無田郷1210
営業時間|10:00〜18:00
定休日|木曜日
WEB|https://aizengama.com/partners/

【店舗】

CONTACT|hime(ハイム)
WEB|https://hime-goodlife.com
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO,hime(商品写真提供)
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|Camp Goods Magazine vol.32

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