50kgの鉄骨テントを積載してもへっちゃら。老舗パーツメーカーが製作したヘヴィデューティなランクル

クルマとバイク

アフリカやオーストラリアの大陸では、次のサービスステーションまで500kmを超えるような荒野や砂漠が続くことも珍しくない。ランドクルーザーが「生きて帰ってくるためのクルマ」と呼ばれる所以は、こうした過酷な環境でも優れた性能が担保されているからだ。4×4エンジニアリングサービスが製作したGRJ79は、そんな環境でもクルマの性能を余すことなく引き出すことができるヘヴィデューティな装備を奢った一台だ。

4×4 ENGINEERING SERVICE|4×4エンジニアリングサービス

▲ARB製のフロントバンパーを装着したGRJ79。4×4エンジニアリングサービス製のカントリーサスペンションにより、フロントは50mmほどリフトアップされている。

ついに再々販が発表された “ナナマル”こと、ランドクルーザー70シリーズ。30周年を記念して限定販売されたGRJ76(バン)/79(ピックアップ)は早々に売り切れ、今もプレミア価格で取引されているが、再々販によりその状況にも変化が現れるのだろうか。

写真はそんな再販モデルのピックアップをベースに、4×4エンジニアリングサービスが自社製品のデモカーとして製作した車両だが、見ての通りオーバーランドヴィークルの製作事例としても参考になるディテールを備えている。

外装はARB製のバンパーやダーチ製のオーニング、フロントランナー製のルーフラックなどを架装。ベッド部分にはスマートキャップ製のスチールキャノピーを組み合わせることで荷台部の使い勝手も大幅に向上させている。

4×4 ENGINEERING SERVICE|4×4エンジニアリングサービス

▲カントリーサスペンションにはフロントコイル、ラテラルロッド、リアリーフ、シャックル、ブッシュ、延長ブレーキホースなどが含まれている。ヘヴィロード仕様でもバネレートを変えておらず、乗り味が硬くならないように設計されている。

もっとも、注目したいのは4×4エンジニアリングサービスのオリジナル製品を盛り込んだ足まわりにある。

同社からはすでにGRJ76/79のそれぞれにカントリーサスペンションキットが用意されている。標準モデルの場合はフロントが50mmアップ、リアが70mmアップ。キットには減衰力調整機構を備えたショックアブソーバーも含まれており、使用環境や好みに合わせて乗り味を変更できるが、通常よりも積載量が多い場合はどうしても尻下がりになってしまう。

そこで普段から荷台に重量のある荷物を積載するような使い方に合わせ、リフト量を130〜140mmに引き上げた「ヘヴィロード仕様」が追加設定されたのだ。

重量のあるヴィンテージのコットンテントや薪ストーブなど、大量のキャンプ道具を積載してフィールドへ向かう場合などでも、これなら尻下がりにならず、水平を保つことができる。

4×4 ENGINEERING SERVICE|4×4エンジニアリングサービス

▲頻繁に重量物を積載する場合は写真のヘヴィロード仕様が最適だ。積載重量200〜300kg時に前後が水平になるようにセッティングされている。

現車はそのヘヴィロード仕様を組み込み、荷台に120kgのウエイトを積載。真横から見てもバランスのいい水平ポジションを維持しているのがよくわかるように撮影したものだ。

足元には定番のブラッドレー・フォージド匠(ホイール)も装着。鍛造製法により生み出されるこのホイールも、過酷な環境・コンデションで使用されることを前提に開発されたもので、多くのファンに愛されている高性能モデルである。

数あるアフターマーケットパーツの中でも、極めて高いレンジの製品を企画・開発している4×4エンジニアリングサービス。その製品を長く愛用しているユーザーが多いのは、何よりも車両の性能を極限まで引き出す、卓越した性能に魅入られているからだろう。

4×4 ENGINEERING SERVICE|4×4エンジニアリングサービス

▲荷台に装着されたスマートキャップ製のスチールキャノピーは重量が約100kg。さらに荷台に120kgのウエイトを載せて撮影した。

ABOUT 4×4 ENGINEERING SERVICE|4×4エンジニアリングサービスとは
1988年、前身である松本自動車を発展させる形で設立された4WDパーツの老舗ブランド。愚直なまでにヘビーデューティーな実用パーツをはじめ、ドレスアップパーツまで幅広いラインアップを展開している。ブラッドレーホイールなど、日本国内だけでなく世界中の4WDファンに親しまれている製品が多い。

CONTACT|4×4 ENGINEERING SERVICE
WEB|https://www.4x4es.co.jp
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|Cal Vol.51

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