ガレージブランドの先駆者として知られる「ネルデザインワークス」が、キャンプ用品の企画・開発以外の領域にも活動範囲を拡大しはじめている。2022年にオープンした「ソイル・ハック・ソサエティ」の店舗デザインに続き、今度は独自のカスタムを付加した車両を企画した。

▲今後は、荷室スペースをカバーするために今後はオプションとしてアウタータイプのロールケージなども計画されている。
JA11型ジムニーをベースとしたこの車両は「ジムニー・ネルデザインワークス・エディション」だ。
ネルデザインワークスの代表である重弘さんは、「若い人や女性に古いクルマのデザインの良さや運転する楽しさ、ワクワク感を感じてほしい」という企画開発に至ったきっかけを語る。

▲写真は重弘さん(ネルデザインワークス代表)自身がセカンドカーとして使用する1号車。一部ディテールは試作品だ。
車両の製作はJA11型ジムニーの専門店である「エムエステック」が手掛け、各部に徹底的なメンテナンスが加えられているのが特徴のひとつ。機関系はすべてリビルトエンジンに換装済みで、補器類もリビルト、またはオーバーホール済みのものと交換される。
基本作業は他にエンジンマウント、エアコン&オルタネーターベルト、プラグ&コード、エアクリーナー、負圧ホース、バッテリー……など多岐にわたる。またブレーキ、ハブなども状態によっては交換するそうだ。
こうして安心して乗ることができるように整備された車両をベースに、なぐり加工により削り出されたステアリングホイールやウッドパネルなど、「ネルデザインワークス」らしいカスタマイズが加えられている。

▲斧や鉈でもお馴染みのなぐり加工を加えたネルデザインワークス×アシモクラフツ製ステアリング。写真は試作品で、市販モデルでは若干ディテールが変わる場合もある。
ボディカラーは3色展開。クリームっぽさを加えたネルイエロー(写真)と、「ネルデザインワークス」のトランスポーターでもあるハイエースと同じカラーに合わせたブルーグレー、品の良さを意識したイングリッシュホワイトの3色だ。
いずれのボディカラーも特殊な塗料を使っており、経年変化で艶が早く引けるようになっており、使い古した感じを早期に味わえるそうだ。
なお、エアコンやパワーステアリングも装備済みで、トランスミッションは5M/Tの他に3A/Tも選択可能。機動力の高いキャンプモービルとしてもちろん、都市部におけるセカンドカーにも最適なチョイスになりそうだ。

▲シートカバーは「エムエステック」製のオリジナルでコーデュロイ素材とPVCのコンビネーション。純正のカーペット類は程度・状態がバラバラなため、すべて鉄板剥き出しのブラック塗装で統一されている。

▲ドアパネルもウッドパネル化。ストラップなどは市販モデルにあたり革製に変更の予定。

▲ボディサイドには「neru design works」のブランドロゴを配置。ノーマルのままだとちょっとのっぺりしてしまうということで、モールも追加されている。

▲「移動中に故障して嫌な思いをしてほしくない」という重弘さん(ネルデザインワークス代表)の意向により、専門店で徹底的にメンテナンスを受けたJA11をベースにしている。消耗品はもちろん、エンジン換装などの重整備済みだ。
SPEC | |
ブランド | ネルデザインワークス(NERU DESIGN WORKS) |
モデル | ジムニー・ネルデザインワークス・エディション |
カラー | ネルイエロー、ブルーグレー、イングリッシュホワイト |
価格 | 242万円(税込) |
WEB | https://nerudesignworks.com |
ABOUT NERU DESIGN WORKS|ネルデザインワークスとは
ご存知、ガレージブランドの草分け的存在。大手量販メーカーでは成立しないような徹底したモノ作りにこだわり、長く愛される製品を続々と生み出している。
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|CAMP GOODS MAGAZINE vol.32
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