本栖湖の湖面に映る雄大な霊峰・富士の山影。その美しい景観を求めて関東だけにとどまらず、全国からキャンパーが集う「浩庵キャンプ場」。全面フリーサイトというキャンプ場は、週末になると絶景を楽しむ数多くのキャンパーたちで賑わう。そんな大人気のキャンプ場からの景観は、やっぱり期待を裏切らない。
富士山の北西に位置し、富士五湖の最西端に位置する本栖湖(もとすこ)は、最大水深121.6mと富士五湖の中で最も深い湖だ。そんな本栖湖の湖畔へ、昭和26年(1951年)にオープンしたという老舗のキャンプ場が「浩庵(こうあん)キャンプ場」である。
関東地域ではよく知られた存在であり、平日でも40~50組が利用していることも珍しくない。このため週末には数多くのキャンパーたちで賑わう大人気のキャンプ場だ。場内はすべてフリーサイト。以前は先着制だったが、2021年より事前の予約制へと変更され、現在はスムーズに入場できるようになっている。
テントの張れるエリアは大別すると湖畔と林間の2ヶ所(特に名称はない)。加えて南側にキャビンの並ぶエリアが広がる。人気が高いのはやはり湖岸側だ。取材時は台風の影響から湖面の水位が上昇し、湖岸が10m近く後退しているというコンディションではあったが、それでもこの絶景を楽しもうと色とりどりのテントが並んでいた。
もっとも、湖畔のエリアは基本的に水際に向かって傾斜があるので、初心者にはあまり適さない。水平レベルを気にするなら、水際から少し離れた湖岸の外側にテントを張るのもいいだろう。景観に関しては、どちらを選んでもあまり遜色がない。
混雑時は一段高い位置に広がる林間サイトを選ぶリピーターも多いようだ。こちらは混雑状況によっては車両の乗り入れが不可であるなど、荷物の持ち運びにやや苦労するが、水平レベルも保たれている上、周囲の木立が風を遮ってくれるので、真冬の寒さも多少は和らぎそうだ。木立に邪魔されて眺望はやや落ちるが、それでも湖畔側に陣取れば、雄大な富士山はもちろん、風のない日には湖面に映る逆さ富士も楽しめるだろう。
共用設備はキャンプ場中央に男女別のトイレ棟(1ヶ所のみ洗浄機能付き便座あり)、炊事場(給湯なし)、コインシャワー棟が集中している。静かなエリアほど共用設備からは遠くなるので、場所選びをしっかりしてからテントを張った方がよさそうだ。
VIEW|景観
湖畔にあるキャンプ場。天気がよければ富士山が正面に姿を現し、さらに凪の日は湖面に映る逆さ富士も楽しめる。日除け、風除けになりそうな樹木も多い。
FOOD and DRINK|食料・飲料
食堂はランチ営業のみ。最寄りのコンビニまではクルマで30分近くかかるので、食材などは事前に調達しておこう。
ACCESS|交通
中央自動車道・富士河口湖ICから約25km、クルマで約30分。新東名高速道路・新富士ICからは約40km、同45分。中部横断自動車道・六郷ICからは約19km、30分だ。
ADVICE|ひとことアドバイス
本文でも触れたが水際は傾斜がついている箇所もあるため、コットなどを持参してレベル調整したい。食料品などは到着前に用意しておこう。
浩庵キャンプ場|KOUAN CAMP GROUND | |
営業期間 | 通年 |
定休日 | なし |
サイト数 | フリーサイト:定員100組 |
所在地 | 〒409-3104 山梨県南巨摩郡身延町中ノ倉2926 |
予約方法 | WEB |
チェックイン | 08:00(※混雑時は早める場合あり) |
チェックアウト | 10:00 |
地面 | 土・砂利 |
参考料金 | 3600円(おとな2名利用時の税込合計料金) |
電話番号 | 0556-38-0117 |
WEBサイト | https://kouan-motosuko.com |
備考 | 利用料:大人1名700円、小人(小学生)1名500円 テント:1100円/タープ:600円(共に1張) 駐車料金:1100円/バイク:700円(※共に1台) ※洗浄機能付き便座はトイレ棟内に1機のみ設置 ※セントラルロッジ内の食堂や入浴は休止の場合あり ※夜20時以降、朝8時までは車両の出入り不可 |
設備 | |||||
区画サイト | フリーサイト | AC電源 | 車両搬入 | オートキャンプ | 簡易宿泊棟 |
× | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
水回り付宿泊棟 | ペット | ドッグラン | 焚き火 | 直火 | 炊事場 |
◯ | ◯ | × | ◯ | × | ◯ |
給湯 | ゴミ捨て | コインシャワー | 風呂・温泉 | 洋式水洗トイレ | 洗浄機能付き便座 |
× | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
BBQ設備 | 洗濯機 | 乾燥機 | 自販機 | 管理棟 | 24時間管理 |
× | × | × | ○ | ○ | × |
売店 | Wi-Fi | レストラン | レンタル | ||
◯ | × | ◯ | × |
注意 | 営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。 |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|SOURCE|テーマで選ぶ全国キャンプ場ガイドブック 2022-2023
Copyright © Camp Goods Magazine
本WEBサイトにて掲載されている写真及びテキストの無断転載を禁じます。
コメント