北見サウスヒルズ(北海道)|街の灯りが宝石を散りばめたかのように煌めく、すばらしい夜景に誰もが魅了される手作りのキャンプ場

北海道

大手メーカー製の量産品に満足できない人がいるように、キャンプ場においても、オーナーの思いを反映させた手作りの施設に注目が集まるようになってきた。北海道北見にある「サウスヒルズ」は設備面では発展途上、あくまでも上級者向けといえる施設だが、道内はもちろん日本全国や海外からもキャンパーが訪れるという話題の新スポットだ。

サウスヒルズ(北海道)

▲「サウスヒルズ」の施設全体を写すためにドローンで撮影した写真。キャンプ場は写真中央の茶色い部分だ。

北海道北見市は道東部に位置する中核都市のひとつ。オホーツク海沿岸から石北峠まで東西約110kmの長さを誇り、北海道内でもっとも面積の大きい市町村だ。

夜景の美しいキャンプ場としてSNSなどでも話題に上る「サウスヒルズ」は、人口約11万人という北見市の市街地を見下ろす丘の上にある。オーナーは元々景観のいいこの土地で飲食業を立ち上げるべく企画していたが、コロナ禍と重なり路線変更。知人たちのアドバイスを受けてキャンプ場としての整備を行い、2021年9月にプレオープンを果たした。

サウスヒルズ(北海道)

▲写真左方向が北見の市街地。左側が下段にあたる「Kickerサイト」。右側の大きなスペースが「Okaサイト」。白樺の木立沿いにあるのが3区画の「Kokageサイト」。

場内は2023年6月現在15の区画サイトのみ。北西方向に開けた北斜面にキャンプサイトを配置しており、基本的にどこにテントを設営しても夜景を堪能できる。

もっとも、人気が高いのはやはりフロントロウ。上下2段になった場内の中でも、上段の最前列である1番、2番のサイトから予約は埋まっていくそうだ。

肝心の夜景は直線距離で2.5kmほど離れた市街地の灯りを見下ろすもの。キャンプ場と市街地は標高差が100mほどある上、街までの距離が適度に近いこともあって、天候に左右されることなく夜景を堪能できる。

サウスヒルズ(北海道)

▲管理棟のある上段に広がる「Okaサイト」。写真左手の最前列が1番区画。大きさはまちまちだが、概ね6×6m(64㎡)前後になっている。

地面は全面ウッドチップ敷きになっており、水はけがいいのも嬉しいポイントだが、年に一度チップを撒き直した直後は緩くなるそうで、ペグの効きも悪くなる。樹木の少ない丘の上ということもあり、風が強い日も多いことからペグは30cm以上、できれば40cm以上の鉄製ペグが推奨されている。

オーナーが日々整備を進めているキャンプ場ということもあり、共用設備などの環境面はまだまだ発展途上。2023年シーズンはトイレの水洗化を予定しているが、上下水道はなく、入浴にはクルマで10分ほど走った北見市内の日帰り温泉を利用する。

つまり、絶景の夜景以外は何もない手作りのキャンプ場なのだが、不思議なことに「この夜景さえあれば、他は何もいらない」という熱狂的なファンは後を絶たない。

サウスヒルズ(北海道)

▲斜面に沿って無料で遊べる遊具(ブランコなど)が配置されている。

サウスヒルズ(北海道)

▲トイレは簡易タイプ。2023年夏に向けて水洗トイレを導入予定だ。

サウスヒルズ(北海道)

▲キャンプの受付を行う管理棟。薪の販売も行っている。なおコインシャワーや水道などの設備はない。

サウスヒルズ(北海道)

▲キャンプサイトの地面はウッドチップ。雨天時でも泥汚れなどは防げるが、ペグが効きにくいこともあるので、長めの鉄製を持参しよう。

サウスヒルズ(北海道)

サウスヒルズ(北海道)

サウスヒルズ(北海道)

VIEW|景観
施設名にもある通り、キャンプ場は北海道北見市の南に位置した丘の上にある。北西の斜面に沿って開けたロケーションになっており、日没後はJR北見駅を中心に東西に伸びる街の灯りが宝石を散りばめたかのように煌めくような夜景を楽しめる。

FOOD and DRINK|食料・飲料
市街地までクルマで10分ほどという立地にあるため、飲料・食料に限らず日常的に必要なものはすべて北見市市内で揃う。とはいっても、歩いて行ける範囲に店舗はないため、チェックイン前に必要なものは揃えておくのが賢明だ。

ACCESS|交通
札幌からは道央自動車道などを使って片道300km以上、クルマで4時間超。女満別空港からは30km(同約30分)。道外のキャンパーなら道東観光を兼ねて利用することをお勧めする。

ADVICE|ひとことアドバイス
現在自社のWEBサイトはなく、予約はLINE経由。フレンドリーなオーナーに惹かれて、海外からやってくる外国人キャンパーも少なくないそうだ。訪問時は北見名物の焼肉も堪能してほしい。

サウスヒルズ|SOUTH HILLS
営業期間通年
不定休なし
サイト数区画サイト:15区画
所在地〒090-0808 北海道北見市若松116
予約方法WEB、現地
チェックイン12:00〜19:00
チェックアウト12:00
地面ウッドチップ
参考料金3000円(おとな2名利用時の税込合計料金)
電話番号非公開
WEBサイトhttps://www.instagram.com/south.hills.kitami/?hl=ja
備考※ゴミは有料にて引き取り可
※2023年シーズン中に水洗トイレ導入予定
設備
区画サイトフリーサイトAC電源車両搬入オートキャンプ簡易宿泊棟
××
水回り付宿泊棟ペットドッグラン焚き火直火炊事場
××××
給湯ゴミ捨てコインシャワー風呂・温泉洋式水洗トイレ洗浄機能付き便座
×××××
BBQ設備洗濯機乾燥機自販機管理棟24時間管理
××××××
売店Wi-Fiレストランレンタル
×××

注意営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2023
SOURCE|SOURCE|Camp Goods Magazine vol.31

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