ヘアライン加工を施した真鍮製の本体からは、この商品が火器であることをにわかに想像できないかもしれない。まるで楽器のような美しい光沢を魅せるのは、じつはバイオエタノールランプだ。

▲燃焼部から立ち上がる炎はゆらゆらと燃える薪ストーブや焚き火台で見慣れたものそのもの。よく見ると、わずかに青みが強い。
「ブラシーネ」は静岡県湖西市に拠点を構える山本工業が、今年(2022年)立ち上げた新ブランド。1971年の創業以来、管楽器部品製造一筋で事業を営んできた同社が、溶接や研磨などの精密加工技術を用いて、真鍮素材の魅力を引き出す製品を企画・製造している。本業のノウハウを活かして生み出した、その最初の製品がご覧の「バイオエタノールランプ」である。
製品名にもなっているバイオエタノールは植物由来の原料から作られたエタノール(=別名エチルアルコール)で、一般的な燃料用アルコール(主成分はメチルアルコール)と同様に取り扱えるが、燃焼時に排出されるのは水と二酸化炭素であり、薪ストーブのように一酸化炭素中毒を心配する必要がないという大きな特徴がある(換気は必要)。

▲「ブラシーネ・バイオエタノールランプ」はバイオエタノールを燃料とするのが最大の特徴。製品そのものはシンプルな構造だ。
「ブラシーネ・バイオエタノールランプ」は真鍮製のボディの中央に、そのバイオエタノールを入れるステンレス製タンクがあり、直接燃料を注ぎ着火するだけ。溜まった燃料に直接火を着けるという作業に最初は戸惑うかもしれないが、着火するとゆっくりとした炎が立ち上がる。
付属するガラスが炎を安定させるため、炎は横に広がらずまっすぐと上へ立ち上がっていくのが特徴。使用後は付属の真鍮製火消し蓋を使い、燃料タンクの上から蓋をすると簡単に消火できるのも嬉しいポイントだ。
「ブラシーネ・バイオエタノールランプ」は、真鍮製の美しいボディと共に立ち上がる炎を楽しむ、新しいスタイルの卓上アイテムといえるだろう。

▲使用にあたっては、本体の燃焼部に直接液体のバイオエタノールを注入して着火。消火には写真の火消し蓋を使う。

▲本体裏面。
SPEC | |
ブランド | ブラシーネ |
モデル | バイオエタノールランプ |
サイズ | W150×D150×H60mm |
重量 | 約1350g |
価格 | 3万円(税込) | WEB | https://shop.brasscene.com |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|Camp Goods Magazine Vol.28
※商品の詳細(価格・サイズなど)は掲載時のものとなります。
※本WEBサイトにて掲載されている写真及びテキストの無断転載を禁じます。
コメント