尾瀬星空グランピングリゾート[旧片品ほたか牧場キャンプ場](群馬県)|名峰・武尊山の三合目に広がる天空のキャンプ場

東日本

関越自動車道・沼田ICからクルマで小一時間。都心からのアクセスは順調に走っても3時間以上。交通の便は決して良くないが、それだけにキャンプ場のどこからも絶景を堪能できる天空のキャンプ場が「尾瀬星空グランピングリゾート(旧片品ほたか牧場キャンプ場)」だ。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲「武尊」と書いて、「ほたか」と読む。「片品ほたか牧場キャンプ場」は、標高2158mを誇る武尊山の山裾に広がるキャンプ場だ。尾根の東に位置するキャンプ場も1446mの高地にあり、夏でも朝晩は冷え込み、秋の訪れも早い。冬は積雪により山全体がクローズするため、毎年秋の訪れと共に、ひと足先にキャンプシーズンを終えてしまう。

みなかみ町、川場村、片品村にまたがる、標高2158mの武尊山(ほたかやま)東麓にある、天空のキャンプ場が「片品ほたか牧場キャンプ場」だ。

武尊山の3合目に位置しており、標高も1400mを超えることから、冬季は積雪によりアクセスが難しく、例年5月下旬から10月上旬までのシーズン営業となっている。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲キャンプ場の入口ゲートから車両2台がすれ違える程度の細い山道を4kmほど登る。冬季は積雪がなくても、路面が凍結することが多く、4輪駆動車でも登れない部分もあり、閉鎖される。

キャンプ場へのアクセスは、関越自動車道・沼田ICを降りて小一時間。「片品ほたか牧場キャンプ場」の入口ゲートから山道をさらに4kmほど登って、やっと辿り着く。初めて利用する人の大半は、途中で心配になって管理棟まで電話をかけてくるそうだ。

標高が上がるにつれて、木々が低木に変わり、やがて空が大きく開けた草原が現れたら、いよいよキャンプ場へ到着。広大な敷地は中央に定員50組の「フリーテントサイト」(車両乗り入れ不可)があり、眺望のよい南西側に後年造成された「オートサイト」が11区画用意されている(電源サイトも4区画ある)。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲空を見あげるほど傾斜のついた坂道を登り切ると、やがて白樺に囲まれた壮大な草原が現れる。キャンプ場は北アルプスの穂高岳と区別するため、“上州武尊山”とも呼ばれる武尊山の3合目に位置している。

「フリーテントサイト」の西側に駐車スペースがあるため、場所を選べばサイトのすぐ前のスペースに車両を停めることができる。このため、「フリーテントサイト」でも不便さは感じないだろう。

さらに2023年7月からは敷地の南側に「グランピングエリア」が新設され、ドーム型テント8棟、透明ドームの2棟の計10棟が追加される。場内にはもともと31棟のログハウスも建っており、テント泊と宿泊棟の両方から好みで選べる施設としてリニューアルされ、施設名も「尾瀬星空グランピングリゾート」へと変更された。

共用設備は炊事場が6ヶ所、男女別のトイレ棟が4ヶ所と充実。無料で使用できる男女別のシャワー棟も用意されている。

市街地からは距離があるため連泊で利用するキャンパーが多く、来場途中で食料を調達し、ゆったりと滞在を楽しむ利用者が目立つそうだ。夕暮れは真っ赤に染まった山々を、夜は当然のごとく満天の星を、場内はどこに陣取っても絶景が楽しめる。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲後年に整地された「オートサイト」は、テントの脇に車両を横付けできるオートキャンプの専用サイト。11区画用意されており、内4区画は電源付きだ。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲サイトの地面は「フリーテントサイト」が牧草。「オートサイト」は水捌けのいい砂と砂利敷きとなっている。「フリーテントサイト」は自然地形のままで傾斜もある。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲整地されたフラットな「オートサイト」。砂利敷きの部分が車道や駐車スペースで、白っぽい部分は水捌けのいい砂地。雨の日でも快適に過ごせそうだが、周囲に風よけなどの木立がないので、風対策はしっかりと備えておきたい。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲写真は場内中央部の「フリーテントサイト」。園路との間に柵などはないが、荷物の搬出入を含めて車両の乗り入れは不可。ただし、駐車場に近い場所にテントを設営すれば、不便さは感じないだろう。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲晴れた日には富士山も見渡せるという「展望テラス」。正面に赤城山の山影を望むことができる。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲キャンプなどの受付を担う管理棟。内部では炭や薪、簡単なキャンプ道具なども販売されている。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲管理棟内はまるで山小屋のようだ。広めのスペースが用意されており、突然の天候悪化の際にも心強い。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲シャワー棟には自動販売機も設置されている。分別すればゴミの引き取りもしてくれる。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲ミニログスタイルの「ログハウス(バンガロー)」は3タイプが用意されている。利用料はいずれも1名3500円。場内の東側を中心に木立の間に建築されている。水回りなどの設備はなく、電気・照明のみ。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲標高の高い山の上にあるため、急な天候悪化も珍しくない。各所に設置された炊事棟や休憩スペースなどは、いざという時に駆け込める場所でもある。

片品ほたか牧場キャンプ場(群馬県)

▲場内に6ヶ所用意されている炊事棟。

OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT(群馬県)

▲炊事棟の内部は水道とシンク、作業台、飯盒炊さん用の炉などが並んでいる。

尾瀬星空グランピングリゾート(旧片品ほたか牧場キャンプ場)(群馬県)

▲繁忙期は「ジンギスカンハウス」でランチも楽しめるが、飲料・食料の調達はキャンプ場に到着する前に十分に準備しておきたい。

VIEW|景観
標高2158mを誇る武尊山の山裾に広がるキャンプ場。元々はスキー場として営業してきた施設であることから、キャンプサイトはいずれも木立が少なく開放的な雰囲気だ。周囲は白樺などの木立に囲まれており、高山特有の植生がみられる。

FOOD and DRINK|食料・飲料
周囲にはスーパーやコンビニなどはない。最寄りのコンビニはキャンプ場から16km(クルマで25~30分)。さらに2~3km走った片品村の中心に小さなスーパーや道の駅がある。食料品や飲料はキャンプ場から30km以上離れた沼田市内で調達してから来場しよう。

ACCESS|交通
キャンプ場は尾瀬国立公園の南側に位置しており、武尊山の東麓、3合目に位置している。関越自動車道・沼田ICからは約32km(クルマで約45~50分)。夏期であれば栃木県日光市から金精峠を介してもアクセス可能で、国道120号経由で約90km(同約120分)だ。

ADVICE|ひとことアドバイス
園路は舗装されているものの、4kmもの距離がある。一部はもともとスキー場のメンテナンス用に作られたものであることから、急坂も多い。凍結すると登坂できなくなる可能性があるため、積雪がない時期でも天候の確認をしてほしい。

尾瀬星空グランピングリゾート|OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT
営業期間5月下旬~10月上旬
定休日なし
サイト数区画サイト:11区画、フリーサイト:50組、グランピング:10棟、ログハウス:31棟
所在地〒378-0408 群馬県利根郡片品村花咲2797-2
予約方法WEB
チェックイン12:00~17:00
チェックアウト10:00
地面草・土・砂利
参考料金6500円(おとな2名利用時の税込合計料金)
電話番号0278-58-3757
WEBサイトhttps://k-hotaka.jp/oze-hoshisora/
備考グランピング(1名):1万5800円~(1泊2食付き)
フリーサイト(大人1名):1500円~、子ども1500円
オートサイト(電源付き):8000円~、(電源無):7000円~
ログハウス(1名):4000円〜
デイキャンプ(大人1名):1000円~、子ども1000円
環境整備費(大人1名):500円、子ども300円
テント・タープ持ち込み料(1張1泊):1000円
※サイト利用料は繁忙期で料金が異なる
設備
区画サイトフリーサイトAC電源車両搬入オートキャンプ簡易宿泊棟
水回り付宿泊棟ペットドッグラン焚き火直火炊事場
×××
給湯ゴミ捨てコインシャワー風呂・温泉洋式水洗トイレ洗浄機能付き便座
×××
BBQ設備洗濯機乾燥機自販機管理棟24時間管理
×××
売店Wi-Fiレストランレンタル

注意営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|全国キャンプ場ガイドブック 2022-2023

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