山鳥の森オートキャンプ場(熊本県)|名湯・白川温泉のお湯を堪能できる、小田川沿いに広がるオートキャンプ場

キャンプ場

全国的な知名度を誇る黒川温泉や小田温泉の東側に、小さな温泉街がある。温泉の宝庫ともいえる熊本県南小国町の中でも、最も新しい「白川温泉」だ。懐かしい風景をそのまま残した豊かな自然に囲まれた温泉郷の中に、手作りのキャンプ場がある。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲上段側にある「オートサイトS」。サイト全体は背の高い木々に囲まれているが、区画サイト内には背の低い適度な日除けとなる木々が植えられている。地面は砂を中心に草や土のミックス。水捌けは良い。各サイトは駐車スペースも用意されており、車両の側でテントを設営できる。

阿蘇の北側に位置し、温泉郷として全国的にも知られる熊本県南小国町。大分との県境を超えた先には、日本百名山のひとつにも数えられ、九州本土最高峰の中岳(標高1791m)を中心とした九重連山も広がる。

周囲を阿蘇くじゅう国立公園に囲まれた瀬の本高原の山裾にあるのが「山鳥の森オートキャンプ場」だ。

2000年にオープンしたというこのキャンプ場は、ほうれん草農家のオーナーが田畑だった場所を造成し、樹木を植えて生み出した手作りのキャンプ場。渓流・小田川沿いの斜面に沿ってゆるやかな高低差を生かした林間のキャンプ場として営業を開始。天然温泉の露天風呂を備えたキャンプ場として人気を博してきた。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲テントを設営するスペースは砂地や草地など。車両を停めるスペースも用意されている。

ところが、2020年7月に発生した記録的な豪雨で被災し、キャンプ場施設に大きなダメージを受けてしまった。

自慢の露天風呂や宿泊棟も全壊してしまったが、その後事業を引き継いだ2代目オーナーの手で再整備され、2022年12月4日無事にグランドオープンを迎えた。

現在は、サイズや電源の有無などが異なる9種類の、合計41区画で営業を行っている。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲区画サイトは約56㎡の「オートサイトS」から、約80㎡の「M」、約100㎡の「L」、約120㎡の「LL」の4サイズ。

林間サイトが連なる場内はいずれも砂地を中心としており、サイトの大きさは56㎡〜120㎡。それぞれクルマ1台分の駐車スペースが区画内に用意されている。

共用設備は見事に復活した天然温泉を備える温泉棟と、同様に新築されたトイレ棟。これに水道とかまどを備えた炊事棟がそれぞれ1つずつ。中でも、数多くの支援者たちの援助により見事に再建された温泉棟は、周辺の温泉宿にも引けをとらない本格的なものだ。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲写真は温泉棟の内風呂。泉質は塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫黄泉で、周囲にある温泉宿にも引けを取らない良質のお湯だ。なお、浴室内にシャワー設備もあるが、シャンプーや石鹸などは用意されていないので、持参しよう。

男女別の浴室は内湯と外湯(半露天風呂)という2つの浴槽を備えており、キャンプ場利用者は滞在中何回でも無料で入浴できる。泉質は塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫黄泉。温泉好きなら誰もが満足できる良質のお湯といえるだろう。

現在は3棟のバンガローも完成。良質の温泉を備えた「山鳥の森オートキャンプ場」が再び人気となるのは間違いないだろう。

(※編集部注:本記事は2022年3月の仮営業期間中に取材したものを、2023年8月に加筆修正し、現状に則した内容に変更しておりますが、写真や施設データの一部などは取材時のものとなります。最新の情報はキャンプ場のWEBサイトで確認下さい)

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲賛同者の寄付もあって再建された温泉棟。本格的な源泉掛け流しのお湯を楽しめる。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲利用者は何回入浴しても滞在中は無料という温泉。源泉かけ流しで、男女共に半露天風呂(写真:左上)と内風呂(写真:右上)がある。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲新築された「バンガロー」には屋根付きのテラスが備わるため、雨天時でもアウトドアライフを満喫できる。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲バンガロー内には冷暖房、ミニキッチン、洗浄機能付き洋式水洗トイレが備わっている。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲被災を免れた炊事棟と旧トイレ棟。トイレは管理棟横・西側・東側の計3か所にあり、東側と管理棟横のみ水洗・洋式で温水洗浄機能付き。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲炊事場は東側・西側それぞれに1つずつある。スポンジと洗剤は各自で用意。西側のみ給湯器付き(12~3月のみ使用可)。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲管理棟ではキャンプの受付の他、薪などの販売やジュース類、菓子類、ガス缶などの販売もしている。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲ゴミは分別すれば引取可(有料)。

山鳥の森オートキャンプ場|YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD(熊本県)

▲きれいに整備された場内。

VIEW|景観
小田川沿いに広がる林間サイト。傾斜地のため上段から下段までゆるやかな階段状にサイトが配置されている。中段には自慢の温泉露天風呂「山鳥の湯」がある。管理棟より下側は木立がやや少なくなり、現在はバンガローが3棟建築されている。

FOOD and DRINK| 食料・飲料
山間のキャンプ場のため、徒歩圏内に店舗などはほとんどない。最寄りのコンビニまでは片道約4.4km、クルマで約10分。食品を扱うスーパーは小国町方面が約13km(同20分)、阿蘇方面は約30km(同30分)。食料品などはキャンプ場到着前に準備しておこう。

ACCESS |交通
最寄りの大分自動車道・九重ICからキャンプ場までは約33km(クルマで約50分)。熊本方面からの場合、九州自動車道・植木ICから約70km(同約90分)。熊本空港からは約62km(同90分)。福岡市内からは、大分自動車道経由で約120分の距離だ。

ADVICE|ひとことアドバイス
キャンプ場へアクセスする最後の500mはかなり幅員が狭いので、大型のSUVなどで向かう場合は注意が必要だ。軽自動車であっても、クルマのすれ違いはできないため、対向車がきた時は譲り合って通過しよう。

山鳥の森オートキャンプ場 |YAMADORI -NO-MORI CAMPFIELD
WEBサイトhttps://yamadorinomori.amebaownd.com
所在地〒869-2402 熊本県阿蘇郡南小国町大字満願寺6298
営業期間通年
定休日不定休
電話番号0967-44-0997
サイト数区画サイト:41区画 宿泊棟:3棟
参考料金4600円(大人2名利用時の参考料金)
予約方法WEB
チェックイン13:00~18:00
チェックアウト06:00~11:00 (※バンガローのチェックアウトは~10:00)
地面砂・玉砂利
備考区画オートサイト:1区画 3000円〜
バンガロー:1棟 1万1000円
入村料:1名(中学生以上)800円
入村料:1名(3歳〜小学生)600円
※入場料は3才未満無料
設備
区画サイトフリーサイトAC電源車両搬入オートキャンプ簡易宿泊棟
××
水回り付宿泊棟ペット共用ドッグラン焚き火直火炊事場
××
給湯ゴミ捨てシャワー風呂(温泉)洋式水洗トイレ洗浄機能付き便座
BBQ設備洗濯機乾燥機自販機管理棟24時間管理
×××
売店Wi-Fiレストランレンタル
××

注意営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。

掲載されている写真は取材時のものです(以下のPUBLISHED参照)。現況と異なる場合がありますので、必ず最新の状況を施設で確認してください。

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|Camp Goods Magazine vol.23

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