「ウスタイベ千畳岩キャンプ場」は、オホーツク海に突き出た景勝地ウスタイベ千畳岩に隣接するキャンプ場だ。日中は数多くの観光客で賑わう千畳岩も、日没とともに静かな海辺の景観へと姿を変える。満天の星を堪能する夜空もすてきだが、オホーツク海から昇る朝日もまた、キャンパーだけが味わえる特別な瞬間となるだろう。
オホーツク海に面した枝幸町(えさし)は、毛がに籠漁で知られる漁業の盛んな町だ。町名の由来はアイヌ語の「岬」を意味する「エサウシ」が語源とされており、人口8000人ほどの小さな町内では酪農も盛んに行われている。
そんな道北らしい自然に囲まれた枝幸町の中にあり、景勝地のひとつとして知られるのがウスタイベ千畳岩だ。道立自然公園にも指定されているこの場所は、まるで畳を重ねたかのような奇岩が特徴的な景観を生み出している。
千畳岩がある場所はウスタイベ岬と呼ばれており、オホーツク海沿岸を南北に走る国道238号から岬を周遊する一方通行の道路を使ってアクセスする。「ウスタイベ千畳岩キャンプ場」があるのは、その岬の中である。
キャンプ場は開放的な芝生の広場を中心としており、足を踏み入れるのも思わず躊躇してしまうほど美しい芝生の上へ、なんと自由に車両を乗り入れてオートキャンプを楽しめる。しかも予約不要・料金も無料というおおらかな設定なのもありがたい。
サイトは見渡す限り何もなく、あまりにも広いスペースを前に「どこにテントを張ったらいいのか」と、迷ってしまうかも。ただし、風よけになりそうな樹木や建物もないので、風対策は必須だろう。幸い地面はペグの利きもいい。それでも念のため、長めの鉄製ペグを利用したい。
このキャンプ場の維持・管理を行っているのは枝幸町で、場内には屋外炉が整然と並び、炊事棟やトイレ棟(洋式水洗式)も備えられている。設備はシンプルだが、この絶景と伸びやかな敷地を自由に利用できる環境があれば、むしろほかは何も必要ないかもしれない。
日中は観光客も多く駐車場も賑やかだが、日没とともに人影は減り、静かなキャンプ場へと姿を変える。キャンプサイトは国道から離れている上、そもそも国道の交通量も少ないことから夜間は特に静かだ。
夏季は朝4時前後に日の出を迎え、オホーツク海を真っ赤に染める幻想的な朝日も拝める。
VIEW|景観
畳を敷き詰めたような奇岩が広がるウスタイベ千畳岩に隣接し、駐車場も共用する。北オホーツク道立自然公園に指定されており、オホーツク海から昇る朝日も壮観。キャンプサイトは芝生の広場だ。
FOOD and DRINK|食料・飲料
最寄りのコンビニは1.4km(クルマで約5分)。町内にはスーパーやホームセンターもある。枝幸港はホタテ、毛ガニ、鮭などが名物。町内には名産を食材に使った食堂もいくつかある
ACCESS|交通
稚内市内からは約108km(クルマで約2時間)、網走市内からは約200km(同約4時間)。札幌市内からは約300km(同約4時間強)。網走方面から北上する場合は国道238号を経由。
ADVICE|ひとことアドバイス
クルマで10分ほどの距離にある「ホテルニュー幸林」では日帰り入浴も可能。天然温泉・光明石温泉に浸かり、サウナも楽しめる。入浴料は大人が510円(小人250円)だ。
ウスタイベ千畳岩キャンプ場|USUTAIBE SENJYOIWA CAMP GROUND | |
営業期間 | 6月1日~8月31日 |
定休日 | なし |
サイト数 | フリーサイト:定員設定なし |
所在地 | 〒098-5814 北海道枝幸郡枝幸町岬町1135-1 |
予約方法 | 予約不要 |
チェックイン | 設定なし |
チェックアウト | 設定なし |
地面 | 芝生 |
参考料金 | 無料 |
電話番号 | 0163-62-4242(枝幸町役場) |
WEBサイト | https://www.esashi.jp/tourism/page.html?id=83 |
備考 |
設備 | |||||
区画サイト | フリーサイト | AC電源 | 車両搬入 | オートキャンプ | 簡易宿泊棟 |
× | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
水回り付宿泊棟 | ペット | ドッグラン | 焚き火 | 直火 | 炊事場 |
× | ◯ | × | ○ | × | ◯ |
給湯 | ゴミ捨て | コインシャワー | 風呂・温泉 | 洋式水洗トイレ | 洗浄機能付き便座 |
× | ◯ | × | × | ◯ | × |
BBQ設備 | 洗濯機 | 乾燥機 | 自販機 | 管理棟 | 24時間管理 |
◯ | × | × | × | × | × |
売店 | Wi-Fi | レストラン | レンタル | ||
× | × | × | × |
注意 | 営業内容は変更されている場合があります。詳細は各施設に直接お問い合わせください。 |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|テーマで選ぶ全国キャンプ場ガイドブック 2022-2023
UPDATE|2023年6月
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