首都圏からなら2時間圏内というアクセスの良さに加え、豊富な自然環境から数多くのキャンプ場が軒を連ねる埼玉・秩父エリア。しかしながら、通年営業をしている温泉施設付きのキャンプ場となると、数は絞られる。「 スプラッシュガーデン秩父」はそんな数少ない、冬季も楽しめるキャンプ場だ。
圏央道(首都圏中央連絡自動車道)、外環道(東京外環自動車道)、北関東道(北関東自動車道)などの整備により、信越地方はもちろん、関東一円からのアクセスが格段によくなった埼玉県・秩父地方。春の芝桜(羊山公園)、夏の川下り(長瀞)、秋の紅葉(中津峡)と、四季を通じて家族で楽しめるアクティビティや観光名所が満載な自然の宝庫であることから、年々観光客も増加。近年は首都圏から気軽に行ける行楽地として、すっかり人気の的となっている。
また、山間部ではあるものの積雪が比較的少なめであることから、冬季の観光客も少なくない。特に毎年12月2日~3日にかけて開催される“秩父夜祭”は数多くの人で賑わいを見せている。京都の“祇園祭”や飛騨の“高山祭”とともに日本三大曳山祭として知られるこの祭りは、2016年にユネスコ無形文化遺産に登録。秩父神社および秩父市内で催され、笠鉾や屋台曳き廻し、花火大会も開催されるなど、冬の秩父の恒例行事としても知られている。新年が明けた1月からは“秩父路三大氷柱”も開催される。幻想的な氷の世界もまた、冬の秩父の魅力のひとつとして近年話題になることが多いようだ。
「スプラッシュガーデン秩父」は、そんな秩父の荒川沿いにある、敷地面積7000坪という広大なオートキャンプ場である。場内には12棟のバンガローが備わるが、過半はキャンプサイトに割り当てられており、1区画約10×10m(約100平米)という区画サイトが整然と並ぶ。一部には電源サイトも用意されているから、家電製品も利用可能だ。動線となる車道は砂利敷だが、区画内は短く刈り込まれた芝生(電源サイトは砂地)となっており、ペグもよく利く。さらに敷地全体が森と防風林を兼ねた木立に挟まれていることから、風もうまく避けてくれる地形だ。きっと四季を通じて快適にキャンプを楽しめることだろう。
共有施設はトイレと炊事場のみ。キャンプエリア内に水洗式のトイレ(洋式)を備えた男女別のトイレ棟(3ヶ所)と、炊事場(2ヶ所)が分散されて配置されている。炊事場には給湯もあるため、冬場の洗い物も安心だ。シンクスペースも大きく、一度に複数で利用しても困ることはないだろう。
なお、場内にお風呂やコインシャワーはないが、温泉施設と経営母体が一緒であることから良質の重曹泉として名高い「秩父川端温泉・梵の湯」が隣接しており、サイトから徒歩で温泉にアクセスできる。皮膚の表面がやわらかくなり、脂肪や分泌物を洗い流す効果が高いとされる重曹泉は、切り傷ややけど、慢性皮膚病などにも効果があるそうで、入浴後は肌がつるつる・すべすべになるとして、女性の入湯客にも人気だそうだ。 開放感のある美しいキャンプサイトと美肌の湯の組み合わせで、「スプラッシュガーデン秩父」なら厳冬期のキャンプも存分に楽しめることだろう。
VIEW|景観
河川敷に位置しており、キャンプ場そのものは開放感のあるロケーションだ。美しい芝生の上でキャンプが楽しめる。西側は崖になっており樹木も多い。
FOOD &DRINK| 食料・飲料
皆野町の市街地にも近いことから、周辺にはコンビニやスーパーなどもある。最寄りのコンビニは1.5km、クルマで約5分。スーパーマーケットも約2km、同5分。コインランドリーや道の駅などもある。
ACCESS |交通
関越自動車道・花園ICから国道140号線を使って秩父方面へ。しばらく走ると皆野寄居バイパス(有料)と国道140号線(旧道)に分岐する。どちらを利用しても「スプラッシュガーデン秩父」まではほぼ一本道だ。行楽客の多い時期を除けば、有料道路を利用しなくても、さほど到着時間は変わらないようだ。花園ICからキャンプ場までは約29km、クルマで約40分だ。
ADVICE|ひとことアドバイス
電源付きサイトもあれば、バンガローもある。しかも温泉施設も隣接するなど、経験や人数構成に関係なく、快適に利用できるキャンプ場だ。食材なども現地周辺で調達できるので、忘れ物をしても安心! 2020年6月から入口が変更になったので、過去に利用したことがある人は事前に確認を。
スプラッシュガーデン秩父(埼玉県) | |
営業期間 | 通年 |
定休日 | なし |
サイト数 | 90区画(他に宿泊棟あり) |
所在地 | 〒368-0061 埼玉県秩父市小柱326-2 |
予約方法 | 電話またはFAX 、WEB |
チェックイン | 13:00(13:00〜17:00) |
チェックアウト | 11:00(7:00〜11:00) |
参考料金 | 5800円 ( 1区画・人数5人迄・テント1張り・車両1台) |
電話番号 | 0494-62-3399 |
WEBサイト | http://www.sg-chichibu.co.jp |
PHOTO|KOSUKE ARAI/KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2020
SOURCE|CAMP GROUND GUIDE BOOK 2020-2021
Copyright © 2020 Camp Goods Magazine
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