APIOジムニーで行くキャンプ旅。今回は霊峰・富士の袂に広がる朝霧高原へ。雪を被った富士山の姿が見られるのもあとわずか。「ハートランド・朝霧」から望む冠雪の富士山は、大沢流れによる侵食谷により、どの角度から見るよりも厳しく見える。ぴりりと冷え込んだ春先の空気も気持ちがいい。
国産車はもちろん、輸入車からカスタムカーまで、さまざまな自動車を乗り続けて四半世紀が経った。クルマの良し悪し位はわかるだけの経験値を積んできた、と自負できる。だからこそ、APIOジムニーはスポーツカーだ、と断言できる。
しかもこのクルマはオフロードを楽しむだけのクルマでもない。FR構造をベースとしたパワートレーンにショートホイールベース、回頭性のいいコンパクトなボディサイズが揃えば、もうそれだけで実はジムニーがアスファルトの上でも十分に楽しめる素性を持った1台であることが理解できる。
ジムニーパーツメーカーであるAPIOが製作する車両は、そのジムニーの持つポテンシャルをさらに高めることで、よりスポーティな味付けへとステップアップさせている。しなやかに路面を追従する足まわりは、その真骨頂ともいえる部分だ。
オフロードではもちろんだが、仮に山間のワインディングロードであっても、APIOのサスペンションはしっかりと仕事をしてくれる。
乗り味はガチガチに固められたスポーツカーとはまったくの別物、ストロークを十分に感じるソフトな感触。
ハイトのあるタイヤとの組み合わせということもあり、タイトなコーナーではリアサスペンションが適度に沈みこみ、ハンドル操作だけで車体を思うようにコントロールできる。例えるなら、昔ながらのクラシック・スポーツカーのようなフィーリングだ。
運転が上手になりたいなら、ハイパワーでコントロールの難しいスポーツカーよりも、APIO・ジムニーのようなクルマを選ぶ方が賢明かもしれない。テールハッピーな高性能車で山道を攻める必要もなく、法定速度内で安全にドライビングを楽しめるからだ。
最後にもうひとつ。APIOが製作するジムニーはロングドライブでも“疲れないクルマ”であることも付け加えておきたい。
キャンプ道具の積み下ろしに、テントの設営や撤収……。さらにフィールドまでの往復を考えると、クルマは少しでも快適であって欲しい。通常、ドライビングが快適だったかどうかは、クルマを降りた後に感じることが多い。
その点、APIOが製作するジムニーは、嬉しいことにドライビング後の疲労がとても少ない。APIOの製作したジムニー・シエラが、小さな車体からは想像できないほど、じつはいくつもの魅力を携えた1台であることは、いうまでもない。
ABOUT APIO|アピオとは
神奈川県にあるスズキ・ジムニーのスペシャルショップ。長い経験から培われた経験と技術力を背景に、ジムニー用パーツやカスタム・コンプリートカーの企画・製作・販売を得意とする。もちろん、新車販売、車検まで対応しており、ジムニーのことならワンストップで対応できる頼れる存在。
CONTACT|APIO
WEB|https://www.apio.jp
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2022
SOURCE|Camp Goods Magazine Vol.23
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