森と川と美しい芝生。北海道の山中に広がる美しいキャンプ場が、占冠村にある「ニニウキャンプ場」だ。地名のニニウとは、アイヌ語で“樹木の多い場所”という意味。自由にテントを設営できるフリーサイトもあれば、車両を横付けできるオートキャンプサイトもある、自由度の高いキャンプ場である。
北海道のほぼ中央に位置する占冠村は、大雪山系、夕張山地、日高山脈に囲まれた山村だ。標高は300mほどしかないが、8月でも最高気温が25℃に達することは稀で、7~8月以外は朝夕の気温が10℃に届かないこともあるというから、夏季でもかなり過ごしやすい。
この占冠村には一大リゾート地として知られる「トマム」があることでも知られているが、「ニニウキャンプ場」からは約40kmも離れており、キャンプ場の周辺はもちろん、占冠村の中心地でも観光客の姿をみかけることは少ないようだ。
現在、この「ニニウキャンプ場」は同村のNPO法人占冠・村づくり観光協会が運営・管理を行っている。場内は山深い場所にあるキャンプ場とは思えないほど、手入れが行き届いており、滞在中は快適なキャンプを楽しめるだろう。
キャンプサイトは車両の乗り入れができないフリーサイトが6エリア、さらに場内に分散する形で車両の乗り入れ・横付けができるオートサイト(区画サイト)が12区画用意されている。区画サイトの占有面積は概ね100平米となっており、大型のテントを設営しても余裕があるサイズだ。
また、フリーサイトもオートサイトも、地面は美しく刈り上げられた芝生になっており、ペグの効きもいい。芝生が傷むため直火は禁止だが、高さのある焚き火台は使用可能だから、静かな夜に満天の星を見上げながら、じっくりと焚き火を楽しむのもいいだろう。
共有施設は3棟の炊事場と、24時間利用できる2棟のトイレ。トイレはすべて男女別で水洗式の洋式となっており、さらに洗浄機能付き便座も備えている。清潔感もあり、キャンプ初心者や女性でも快適に使用できるものだ。他にも、場内には東屋や、管理棟、電源のあるバンガロー(簡易宿泊棟)などが備わっている。
なお、シャワーを含めて場内には入浴施設がないため、入浴の際はクルマで片道約30~40分の「湯の沢温泉 森の四季」での日帰り入浴をお勧めしたい。
VIEW|景観
北海道占冠村(しむかっぷむら)に位置するキャンプ場。周囲を鵡川(むかわ)に囲まれており、南側には道東自動車が走っている。周囲は森に囲まれているが、キャンプサイトそのものは非常に開放的で広々。地面は美しい芝生だ。
FOOD & DRINK| 食料・飲料
コンビニやスーパーは近隣にはないため、食料・飲料は事前に準備していこう。最寄りの町は片道12km、クルマでも約30分の距離となる占冠村の中心地となり、コンビニ、ガソリンスタンド、数軒のスーパーがある。村内には診療所、駐在所、消防署も1ヶ所ずつある。
ACCESS |交通
アクセスは道東自動車道・占冠ICから12km(クルマで約30分)のルートのみ。道道136号線・赤岩トンネルを出て鵡川沿いを西へ向かうが、途中5kmほどは未舗装路で幅員も狭い。国道274号線側から道道610号線へ至るルートは通行止めになっているので、ご注意を。
ADVICE|ひとことアドバイス
高速道路からキャンプ場が見えるほど近いが、夜間も気になるような騒音はない。キャンプ場内の景観だけでも十分に北海道らしさを味わえる美しいキャンプ場だ。なお、キャンプ場へは占冠IC方面からしかアクセスできないので、気をつけて。
ニニウキャンプ場(北海道) | |
営業期間 | 6月~10月 |
定休日 | なし |
サイト数 | 区画サイト:12区画、フリーサイト:50組、宿泊棟:6棟 |
所在地 | 〒079-2207 北海道勇払郡占冠村字ニニウ |
予約方法 | 電話またはWEBサイト |
チェックイン | 13:00(13:00〜18:00) |
チェックアウト | 10:00 |
参考料金 | 2200円( 大人2名利用時の税込総額) |
電話番号 | 0167-56-2352 |
WEBサイト | http://niniu-camp.sakura.ne.jp |
PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2020
SOURCE|CAMP GROUND GUIDE BOOK 2020-2021
Copyright © 2020 Camp Goods Magazine
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