アピオ・ジムニー|コンパクトモデルで行く絶景のキャンプ場

小さな車体を生かせるのは都心部などの街中だけではない。四方を木立に囲まれたキャンプ場でも、コンパクトなボディサイズは有用だ。さらに機能性を高めたアピオ・ジムニーにならば、スムーズに人と荷物を運んでくれる頼れるトランスポーターとなるだろう。

かつて大きいことは裕福であり、幸福の象徴でもあった。豪華絢爛なテールフィンが街中を闊歩したのは1950年代のアメリカだ。航空機にインスパイアされた自動車のデザインは、余分なものをどれだけ身につけるかに心血を注いだ。

肥大化したクルマは8リッターもの大排気量エンジンを生み出し、石油資源が無限にあると信じた消費者はどこまでもアクセルを踏み続けた。やがて、すべてが虚像であることが明らかになるまで、大量生産と大量消費による浪費が地球を蝕み続けたのは、周知の事実だ。

そんな50‘sのアメリカから半世紀を経た現在、“大は小を兼ねる”という言葉はすでに死語となっている。大きいことが幸せのバロメーターにならないことは、もう誰の目にも明白だからだ。

翻って、現代は必要なものを必要なサイズに詰め込んだ、小さくても賢い製品が人気だ。シンプルでミニマルな生活は、前時代の反省に基づいた賢者の文明ともいえるだろう。

スズキ・ジムニーが大量のバックオーダーを抱えるほど注目を集めているのも、それが“小さい”だけでなく、“賢い選択肢”であるからだ。

日常において必要にして十分なサイズと、十分以上の機能性。加えて所有欲を満たすデザインと圧倒的な存在感が加われば、誰もが手に入れたくなってもおかしくはないだろう。


ジムニーのスペシャルショップである「アピオ」がカスタマイズを加えたTSコンプリートカーシリーズは、そんなジムニーが本来備える能力をさらに一段高めたモデルだ。

内外装にわたるカスタマイズは見た目の印象だけでなく、機能性も拡張。40mmほど車高を高めた出で立ちが、その高いパフォーマンスを物語っている。たった40mmとはいえ、その差がオフロードでどれだけ有用になるかは実際に車両を持ち込んでみれば明白だ。

どんなに整備されたキャンプ場であっても、場内には木の根や岩が転がり、くぼみに泥水が溜まっている。そんな時に40mmの差が車体をヒットさせず、スムーズに目的のサイトまで人と道具を移動させることができる要因となるからだ。

キャンパーたちに人気のキャンプ場へ取材に訪れた時も、その小さな車体に助けられた。林間のキャンプエリアは大樹の紅葉が広がり、地面は一面落葉で覆われていた。その美しさに思わず見とれてしまったが、すぐに先へと進むのを躊躇せざるを得なくなった。大樹が林道の左右に迫り、まるで来場者を拒むかの様に道を狭めていたからだ。

普通車ならミラーをたたんで慎重にステアリングを切る場面だろうが、TSコンプリートカーシリーズは思ったよりも簡単に“するり”と通り抜けてしまった。それはまさに、拍子抜けするほどあっけない一瞬だった。

キャンプ場とはいえ、そこは未舗装路のアウトドアフィールドであることに変わりはない。ましてや絶景を求めるようなキャンプシーンでは、アクセスルートであっても油断はできない。

標高の高い山頂部に近いキャンプ場では、アクセス路そのものが幅員の狭い極端な山道であることが多い。車両のすれ違いも困難な箇所も多く、ジムニーのようなコンパクトな車体が生かされる場面は数多い。だからこそ、ジムニーは絶景を求める旅には欠かすことのできない1台ともいえるのだろう。


ジムニーの積載性は意外にも高い。スクエアな荷室はJKM製のトランクカーゴも横に3列ぴったりと収まる。アピオではフロントランナー製ルーフキャリアも 用意しており、コンパクトな車体のジムニーであっても、キャ ンプ道具を十分に積載できるだろう。

スズキ・ジムニー・TSコンプリートカーシリーズ
問い合わせ先 アピオ(APIO)
WEBサイト http://www.apio.jp

PHOTO|KAZUTOSHI AKIMOTO
TEXT|KAZUTOSHI AKIMOTO
PUBLISHED|2020
SOURCE|CAMP GOODS MAGAZINE vol.10

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